介護以前の親子関係における精神的自立が介護にあたえる影響―母娘介護の受容に注目して
「問題と目的」内閣府(2018)によると, 介護者の25.2%が同居配偶者, 21.8%が同居子, 9.7%が同居している子の配偶者であるという. 別居子による介護も想定すれば, 親子介護の割合はさらに高まると考えられる. 介護においては介護する人とされる人との関係が様々な影響を及ぼすことが示されているが(馬場, 2019a), 親子介護においては特に長期的な介護者-要介護者関係, すなわち介護以前からの親子関係の文脈が重要である. というのも. 親子介護では, 高齢になった親が子どもに愛着行動を向けることになる. 介護は養育と類似の機能を満たす営みであるという指摘をふまえれば(Allen &...
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Veröffentlicht in: | 応用心理学研究 2020/03/31, Vol.45(3), pp.198-206 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「問題と目的」内閣府(2018)によると, 介護者の25.2%が同居配偶者, 21.8%が同居子, 9.7%が同居している子の配偶者であるという. 別居子による介護も想定すれば, 親子介護の割合はさらに高まると考えられる. 介護においては介護する人とされる人との関係が様々な影響を及ぼすことが示されているが(馬場, 2019a), 親子介護においては特に長期的な介護者-要介護者関係, すなわち介護以前からの親子関係の文脈が重要である. というのも. 親子介護では, 高齢になった親が子どもに愛着行動を向けることになる. 介護は養育と類似の機能を満たす営みであるという指摘をふまえれば(Allen & Walker, 1992), これは親子の力関係や責任関係における逆転・交替を意味していると解釈できる(Colin. 1996). |
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ISSN: | 0387-4605 2433-7633 |
DOI: | 10.24651/oushinken.45.3_198 |