3種標識メチオニンのi.v.投与後の代謝的運命(1)Native2次元電気泳動を用いた可溶性蛋白質の分離・分析

C57BL/6マウスに構造式上の位置の差による3種の標識メチオニンをそれぞれi. v. 注射した後の所定の時点における血清, 肝臓および膵臓についての可溶性蛋白質の分離を奥山真鍋らのNative2次元電気泳動法によって行なった. この分離法によれば, 物理化学的性状ならびに高次構造を損なうことなく100種を超える可溶性蛋白質を検出分離することができ, 必要サンプル量は1μlで十分であった. 可溶性蛋白質の抽出は, 主として高速遠心分離法によった. 上清液にショ糖を添加することによって高張液としてから凍結下真空乾燥した. この乾燥末を検定のための必要量ずつ用時溶解して用いた. トレーサー量の3種...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1986, Vol.1 (3), p.294-295
Hauptverfasser: 羽山恵美子, 泉二奈緒美, 間渕靖夫, 中沢俊, 重松昭世
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:C57BL/6マウスに構造式上の位置の差による3種の標識メチオニンをそれぞれi. v. 注射した後の所定の時点における血清, 肝臓および膵臓についての可溶性蛋白質の分離を奥山真鍋らのNative2次元電気泳動法によって行なった. この分離法によれば, 物理化学的性状ならびに高次構造を損なうことなく100種を超える可溶性蛋白質を検出分離することができ, 必要サンプル量は1μlで十分であった. 可溶性蛋白質の抽出は, 主として高速遠心分離法によった. 上清液にショ糖を添加することによって高張液としてから凍結下真空乾燥した. この乾燥末を検定のための必要量ずつ用時溶解して用いた. トレーサー量の3種メチオニンをそれぞれi. v. 投与後経時的に血中濃度を測定したところいずれも30分頃に最低濃度に低下し, その後幾分上昇してから自然減衰の曲線にのることが明らかとなった. そこで, 30分における蛋白標識率を求めたところ, 肝臓および膵臓で高く, 血清では低かった. しかし, その後の時間では, 血清は高い標識率を示し, 肝臓および膵臓では, それほどの差は見られなかった.
ISSN:0916-1139