頸部内頸動脈分枝異常動脈と椎骨脳底動脈系の形成不全を伴った1例

「はじめに」内頸動脈(internal carotid artery:ICA)は総頸動脈より分岐し, 通常最初の分枝動脈は頭蓋内の眼動脈であるといわれている. 一方, 外頸動脈(external carotid artery:ECA)は, 上甲状腺動脈, 舌動脈など頸部から多くの分枝動脈が存在する. 頸動脈超音波検査において, ICAとECAを区別する指標として, 血管径, 血管走行, 拡張期血流速度, 拍動係数(pulsatility index:PI)などさまざまあるが, 分枝血管の有無も指標として重要とされている. 今回, われわれは頸部ICAから分枝する異常動脈を認め, ICAとECA...

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Veröffentlicht in:Neurosonology 2016, Vol.29(1), pp.58-61
Hauptverfasser: 山下, 真澄, 有馬, 有香, 習田, 涼介, 古畑, 和紘, 山本, 真佑実, 小山, 真理, 笠井, 高士, 水野, 敏樹, 塩貝, 敏之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」内頸動脈(internal carotid artery:ICA)は総頸動脈より分岐し, 通常最初の分枝動脈は頭蓋内の眼動脈であるといわれている. 一方, 外頸動脈(external carotid artery:ECA)は, 上甲状腺動脈, 舌動脈など頸部から多くの分枝動脈が存在する. 頸動脈超音波検査において, ICAとECAを区別する指標として, 血管径, 血管走行, 拡張期血流速度, 拍動係数(pulsatility index:PI)などさまざまあるが, 分枝血管の有無も指標として重要とされている. 今回, われわれは頸部ICAから分枝する異常動脈を認め, ICAとECAの区別に分枝血管の有無を用いることができない症例を経験したので報告する. 「症例」患者:73歳 女性 既往歴:約20年前から2型糖尿病があり, 2010年から当院糖尿内科に通院している. 糖尿病性末梢神経障害, 脂質異常症, 陳旧性ラクナ梗塞, 慢性関節リウマチの加療を受けていた.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.29.58