次世代の創剤研究者へ<攻・走・守

「1. はじめに」 新医薬品を開発している製薬企業の使命は, 創薬・育薬である. そのベースには創剤がある. 創剤なくして, 患者に貢献できる薬はありえない. 創剤のキーとなる学問が薬剤学である. 企業における薬剤学の研究はペーパーの数を稼ぐことではない. 実現化即ち患者に役立つ医薬品を作り上げて, 初めて研究が成就したことになる. 薬剤学を学ぶ者の究極の目標がそこにあることを忘れてはならない. 本稿では, 製薬企業において, その目標を達成するための戦略・戦術の一例を紹介させていただくが, 次世代の(若き)創剤学研究者の一助になれば幸いである. 「2. 点→線→面」 プロ野球のある球団はここ...

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Veröffentlicht in:薬剤学 2009, Vol.69(1), pp.10-12
1. Verfasser: 小富, 正昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 新医薬品を開発している製薬企業の使命は, 創薬・育薬である. そのベースには創剤がある. 創剤なくして, 患者に貢献できる薬はありえない. 創剤のキーとなる学問が薬剤学である. 企業における薬剤学の研究はペーパーの数を稼ぐことではない. 実現化即ち患者に役立つ医薬品を作り上げて, 初めて研究が成就したことになる. 薬剤学を学ぶ者の究極の目標がそこにあることを忘れてはならない. 本稿では, 製薬企業において, その目標を達成するための戦略・戦術の一例を紹介させていただくが, 次世代の(若き)創剤学研究者の一助になれば幸いである. 「2. 点→線→面」 プロ野球のある球団はここ数年来, 給料の高い4番打者を揃え, 前評判はいつも優勝候補であるが, 実績は筋書き通りにいっていない. なぜか. 個々の選手が「点」であって, 「線」即ち打線になっていない. まして, 走塁・守備も含めた「面」になるにはほど遠い.
ISSN:0372-7629
2188-3149
DOI:10.14843/jpstj.69.10