苦みのマスキングと徐放製剤
大日本製薬(株)で製剤研究をはじめて27年以上になるが, その間, 苦みマスキング技術1~6), 徐放製剤の開発7~10), 安定な糖衣錠の開発11), 凍結乾燥注射剤の溶状不良の原因究明12), 難溶性薬物の吸収性改善13)など, 固形製剤, 坐剤, 注射剤, 液剤について, 種々の問題に取り組んできた. この中で特に, 苦みマスキング技術の重要性をいち早く指摘し, 今日の活発な研究活動の口火を切った一人である. その研究は, エクセグラン散(1989), オプソ内服液(2003)として開発に成功した. また, 開発には至らなかったが, 種々のタイプの徐放製剤開発に携わったので, その一部を...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 2005, Vol.65(3), pp.159-164 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 大日本製薬(株)で製剤研究をはじめて27年以上になるが, その間, 苦みマスキング技術1~6), 徐放製剤の開発7~10), 安定な糖衣錠の開発11), 凍結乾燥注射剤の溶状不良の原因究明12), 難溶性薬物の吸収性改善13)など, 固形製剤, 坐剤, 注射剤, 液剤について, 種々の問題に取り組んできた. この中で特に, 苦みマスキング技術の重要性をいち早く指摘し, 今日の活発な研究活動の口火を切った一人である. その研究は, エクセグラン散(1989), オプソ内服液(2003)として開発に成功した. また, 開発には至らなかったが, 種々のタイプの徐放製剤開発に携わったので, その一部をご紹介したい. 製剤技術上, 苦みマスキングも溶出コントロールの1種と位置付けることができる. 物理的手段による苦みマスキングも徐放化も, それぞれの技術的課題は異なるが, 原理的には同じ手法で設計することができる. すなわち, 苦みマスキングは溶出初期30秒-1分の溶出を抑制し, 徐放製剤は数時間から数日の溶出を制御する技術である. いずれの技術も溶出をコントロールし, 生物学的利用能に注意を払うことは同じである. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.65.159 |