突発性発疹症の経過中に合併したと思われる回腸結腸型腸重積症の1例
6カ月の女児. 発熱と嘔吐を主訴に近医小児科を受診. 投薬にて症状軽減せず, 当院小児科に紹介入院となった. 入院後2回の粘血便排泄を認め, 右上腹部に圧痛をともなう小児手拳大の硬結を触知した. 腸重積症を疑いエコーと注腸検査を施行し, 回腸結腸型腸重積症の診断を得たが, 非観血的治療は不能で開腹による用手的整復術を施行した. 手術翌日も39℃台の発熱が続き, 解熱とともに躯幹から顔面にかけ淡く細かい発疹が出現した. 全身状態は比較的安定しており, 末梢血所見では相対的リンパ球増多をともなう白血球減少を認め, 突発性発疹症と診断した. 本症例における腸重積症発症メカニズムとして, 先行したウイ...
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Veröffentlicht in: | 医療 1991/11/20, Vol.45(11), pp.1094-1097 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 6カ月の女児. 発熱と嘔吐を主訴に近医小児科を受診. 投薬にて症状軽減せず, 当院小児科に紹介入院となった. 入院後2回の粘血便排泄を認め, 右上腹部に圧痛をともなう小児手拳大の硬結を触知した. 腸重積症を疑いエコーと注腸検査を施行し, 回腸結腸型腸重積症の診断を得たが, 非観血的治療は不能で開腹による用手的整復術を施行した. 手術翌日も39℃台の発熱が続き, 解熱とともに躯幹から顔面にかけ淡く細かい発疹が出現した. 全身状態は比較的安定しており, 末梢血所見では相対的リンパ球増多をともなう白血球減少を認め, 突発性発疹症と診断した. 本症例における腸重積症発症メカニズムとして, 先行したウイルス感染による腸管蠕動亢進状態や腸間膜リンパ節の腫脹が関与した可能性がある. 症例は6病日目には下痢・発疹とも消失し, 7病日目に元気に退院した. 現在まで再発の徴候なく順調に経過している. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.45.1094 |