縦隔気腫, 皮下気腫, 後腹膜気腫, 腹腔内フリーエアのみられた気管支喘息の1例

縦隔気腫, 皮下気腫, 後腹膜気腫, 腹腔内フリーエアのみられた気管支喘息の症例を報告する. 症例は18歳の女性で入院2日前より喘鳴, 呼吸困難あり気管支喘息と診断され入院した. 入院時前胸部, 背部, 頸部に握雪感を触知し, 胸部X線写真では縦隔, 頸部の皮下, 右横隔膜下に気体像をみとめた. 腹部X線写真では左腎周囲の含気層と腸腰筋にそった空気像がみられた. 食道, 胃, 十二指腸の内視鏡検査では異常なく, 上記の所見は入院第3病日までに消失した. 気管支喘息に伴った皮下気腫, 縦隔気腫の報告はあるが後腹膜気腫, 腹腔フリーエアをともなった症例は本症例が第1例と思われる. 縦隔気腫が大動脈...

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Veröffentlicht in:医療 1991/03/20, Vol.45(3), pp.273-275
Hauptverfasser: 影山, 洋, 大林, 旱苗, 佐藤, 美智子, 中山, 成一, 小松, 崎修, 徳植, 公一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:縦隔気腫, 皮下気腫, 後腹膜気腫, 腹腔内フリーエアのみられた気管支喘息の症例を報告する. 症例は18歳の女性で入院2日前より喘鳴, 呼吸困難あり気管支喘息と診断され入院した. 入院時前胸部, 背部, 頸部に握雪感を触知し, 胸部X線写真では縦隔, 頸部の皮下, 右横隔膜下に気体像をみとめた. 腹部X線写真では左腎周囲の含気層と腸腰筋にそった空気像がみられた. 食道, 胃, 十二指腸の内視鏡検査では異常なく, 上記の所見は入院第3病日までに消失した. 気管支喘息に伴った皮下気腫, 縦隔気腫の報告はあるが後腹膜気腫, 腹腔フリーエアをともなった症例は本症例が第1例と思われる. 縦隔気腫が大動脈, 食道に沿って下降し, 後腹膜気腫をおこし, そこから腹腔内に空気が漏出したものと考えられた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.45.273