特発性副甲状腺機能低下症を合併した妊娠例

特発性副甲状腺機能低下症の妊娠例はまれであるが, 1-α-OH-D3を増量することにより, 妊娠中の血清Ca, P濃度を維持し, 無事に妊娠・分娩することができた1症例を報告した. 妊娠前は1-α-OH-D3 2.0μg/日でコントロールされていたが, 第1回目の妊娠においては, 妊娠後期には血清Ca濃度は低下し, 1-α-OH-D3 3.5μg/日に増量を行い, 分娩を迎えた. 第2回目の妊娠においては, 甲状腺機能低下症の合併もみられた. 妊娠後期には1-α-OH-D3, T4の増量をすることで, 血清Ca, P, T4濃度を維持できた. 胎児の成長は正常に経過し, 新生児は骨などの異常も...

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Veröffentlicht in:医療 1986/05/20, Vol.40(5), pp.409-412
Hauptverfasser: 山田, 薫, 津下, 一代, 山守, 育雄, 戸谷, 有二, 新実, 光朗, 唐澤, 哲郎, 戸谷, 良造, 鈴置, 洋三
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:特発性副甲状腺機能低下症の妊娠例はまれであるが, 1-α-OH-D3を増量することにより, 妊娠中の血清Ca, P濃度を維持し, 無事に妊娠・分娩することができた1症例を報告した. 妊娠前は1-α-OH-D3 2.0μg/日でコントロールされていたが, 第1回目の妊娠においては, 妊娠後期には血清Ca濃度は低下し, 1-α-OH-D3 3.5μg/日に増量を行い, 分娩を迎えた. 第2回目の妊娠においては, 甲状腺機能低下症の合併もみられた. 妊娠後期には1-α-OH-D3, T4の増量をすることで, 血清Ca, P, T4濃度を維持できた. 胎児の成長は正常に経過し, 新生児は骨などの異常も認められず, その後の発育も良好であつた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.40.409