珪肺症に続発した強皮症の1症例
約20年間の珪酸粉塵吸入の既往を有する44才男性に, 強皮症が続発した1症例を経験した. 珪肺症と強皮症の合併例の報告は, 本邦では少なく, 強皮症の発症機序を考える上でも貴重な症例と考えられた. また最近の強皮症に関するHLAの報告では, 白人例でHLADR5の, 日本人例でHLA BW61の頻度が高いとの報告があるが, 興味あることに, 本症例では, これら両抗原を有しており, もともと強皮症にかかりやすい素因を有し, さらに珪酸粉塵のアジユバント作用に基づく免疫異常が引き金となり, 本症例における強皮症が発症したものと考えられた....
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Veröffentlicht in: | 医療 1983/11/20, Vol.37(11), pp.1118-1121 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 約20年間の珪酸粉塵吸入の既往を有する44才男性に, 強皮症が続発した1症例を経験した. 珪肺症と強皮症の合併例の報告は, 本邦では少なく, 強皮症の発症機序を考える上でも貴重な症例と考えられた. また最近の強皮症に関するHLAの報告では, 白人例でHLADR5の, 日本人例でHLA BW61の頻度が高いとの報告があるが, 興味あることに, 本症例では, これら両抗原を有しており, もともと強皮症にかかりやすい素因を有し, さらに珪酸粉塵のアジユバント作用に基づく免疫異常が引き金となり, 本症例における強皮症が発症したものと考えられた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.37.1118 |