Serratia marcescensによる尿路感染症の臨床上の問題点
昭和52年8月より12月までにみられた入院患者27症例, 外来患者3症例のSerratia marcescensによる尿路感染症に臨床的検討を加え, その問題点を探つてみた. Serratia感染症は高令者に多くみられ, しかも全身性疾患, 特に糖尿病, 呼吸器疾患, および悪性新生物などの全身性疾患を合併している場合は発症率はさらに高まる傾向がみられた. これは生体が本来持つている防御機構が破壊されているか, もしくは破壊されやすい状態(low resistance stage)にあるために発症した感染症と理解できる. それ故感染予防および化学療法にあたつてはその病態生理を十分理解した上で考...
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Veröffentlicht in: | 医療 1980/03/20, Vol.34(3), pp.247-252 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 昭和52年8月より12月までにみられた入院患者27症例, 外来患者3症例のSerratia marcescensによる尿路感染症に臨床的検討を加え, その問題点を探つてみた. Serratia感染症は高令者に多くみられ, しかも全身性疾患, 特に糖尿病, 呼吸器疾患, および悪性新生物などの全身性疾患を合併している場合は発症率はさらに高まる傾向がみられた. これは生体が本来持つている防御機構が破壊されているか, もしくは破壊されやすい状態(low resistance stage)にあるために発症した感染症と理解できる. それ故感染予防および化学療法にあたつてはその病態生理を十分理解した上で考慮されなければならないものであつて, 単に泌尿器科疾患に続発した感染症として起炎菌に対しin vitroの抗菌効果のみに依存したものではなく, host-parasites-drugs relationshipの中で考えられなければならないと思われた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.34.247 |