肺動静脈瘻の1治験例

肺動静脈瘻は, 近年その報告が増加しているにもかかわらず, なお比較的稀な疾患で先天的血管形成異常による疾患と考えられている. 本症は1897年, Churton1)が初めて剖検所見と臨床所見とを関係づけて, Multiple aneurysm of pulmonary arteryの名称で報告し, ついで, 1939年Smith&Horton2)は, 経静脈性心臓血管造影により, 初めて本症を生存中に臨床的に診断した. そして, 1942年Hepburn&Dauphinee4)により最初の手術成功例が報告され, 本症の認識の増大とX線検査の普及により, その報告が増加した....

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Veröffentlicht in:医療 1973-07, Vol.27 (7), p.630-635
Hauptverfasser: 小坂井嘉夫, 長岡豊, 近森淳二, 奥信夫, 沢村献児, 渡辺幸司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:肺動静脈瘻は, 近年その報告が増加しているにもかかわらず, なお比較的稀な疾患で先天的血管形成異常による疾患と考えられている. 本症は1897年, Churton1)が初めて剖検所見と臨床所見とを関係づけて, Multiple aneurysm of pulmonary arteryの名称で報告し, ついで, 1939年Smith&Horton2)は, 経静脈性心臓血管造影により, 初めて本症を生存中に臨床的に診断した. そして, 1942年Hepburn&Dauphinee4)により最初の手術成功例が報告され, 本症の認識の増大とX線検査の普及により, その報告が増加した. 欧米では数百例の報告があるが, 本邦では, 1954年, 佐野ら10)の肺血管腫として報告されて以来, 現在までに50数例を文献的に集計し得た. 本症は, 次のごときさまざまな名称で呼ばれてきた. Cavernous hemoangioma Arterio-venous angiomatosis Arterio-venous aneurysm or varix Cavernous vascular lesion Congenital pulmonary teleangiectasia
ISSN:0021-1699