胃に穿破したアメーバ性肝膿瘍の1例

胃に穿破したアメーバ性肝膿瘍の1例を経験したので報告する.症例は49歳の男性で,発熱と腹痛を主訴に来院した.画像上,肝左葉に直径10cmの巨大膿瘍と多数の小膿瘍を認めた.経皮経肝的膿瘍ドレナージを施行し,チューブからの造影検査で胃前庭部前壁への穿破と診断した.上部消化管内視鏡検査では,穿破部位に巨大な潰瘍を形成し,生検でアメーバ虫体を検出した.metronidazoleとdehydroemetineによる治療を開始し,炎症所見は改善したが瘻孔閉鎖には至らず,胃部分切除術,肝左葉切除術を施行した.術後再発なく,外来で経過観察中である....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 2000/08/05, Vol.97(8), pp.1025-1030
Hauptverfasser: 住吉, 信一, 中村, 俊文, 北川, 陸生, 竹平, 安則, 山田, 正美, 岩岡, 泰志, 木田, 栄郎, 小澤, 享史, 安見, 和彦, 杉本, 光繁, 河崎, 恒久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:胃に穿破したアメーバ性肝膿瘍の1例を経験したので報告する.症例は49歳の男性で,発熱と腹痛を主訴に来院した.画像上,肝左葉に直径10cmの巨大膿瘍と多数の小膿瘍を認めた.経皮経肝的膿瘍ドレナージを施行し,チューブからの造影検査で胃前庭部前壁への穿破と診断した.上部消化管内視鏡検査では,穿破部位に巨大な潰瘍を形成し,生検でアメーバ虫体を検出した.metronidazoleとdehydroemetineによる治療を開始し,炎症所見は改善したが瘻孔閉鎖には至らず,胃部分切除術,肝左葉切除術を施行した.術後再発なく,外来で経過観察中である.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.97.1025