インターフェロン治療著効後約三年で肝細胞癌が認められたC型慢性肝炎の1例

症例は64歳,男性.トランスアミナーゼ持続高値を呈するC型肝炎のため肝生検を施行,CAH 2A(F1A2)が確認された.IFN療法によりHCV-RNAは陰性化しトランスアミナーゼも正常化し1年後肝組織像はF1A1に改善した.トランスアミナーゼ持続正常であったが,約3年半後AFP高値とともに肝癌が確認された.手術標本で組織中HCVもPCR法で陰性で,ウイルスの残存は否定的であった.C型慢性肝炎のIFN療法著効後数年での肝癌発生はまれであり示唆に富む症例と考えられた....

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Veröffentlicht in:日本消化器病学会雑誌 1999/05/05, Vol.96(5), pp.535-539
Hauptverfasser: 宮尾, 直樹, 芹澤, 宏, 熊谷, 直樹, 高石, 官均, 渡辺, 憲明, 濱田, 慶城, 土本, 寛二, 竹内, 修, 豊田, 元, 倉持, 茂, 石井, 裕正
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は64歳,男性.トランスアミナーゼ持続高値を呈するC型肝炎のため肝生検を施行,CAH 2A(F1A2)が確認された.IFN療法によりHCV-RNAは陰性化しトランスアミナーゼも正常化し1年後肝組織像はF1A1に改善した.トランスアミナーゼ持続正常であったが,約3年半後AFP高値とともに肝癌が確認された.手術標本で組織中HCVもPCR法で陰性で,ウイルスの残存は否定的であった.C型慢性肝炎のIFN療法著効後数年での肝癌発生はまれであり示唆に富む症例と考えられた.
ISSN:0446-6586
1349-7693
DOI:10.11405/nisshoshi1964.96.535