肝細胞癌に対する経皮的マイクロ波凝固療法
要旨:主腫瘍径2cm以下の肝細胞癌6例に対して, 超音波誘導下経皮的マイクロ波凝固療法(以下PMCT)を施行後, 18日から48日間に手術を施行し, 臨床病理学的検討を加えた. 手術後の肉眼所見では, PMCT施行部は, 非腫瘍部, 腫瘍部を含めて黄白色調に変化しており, 境界は明瞭であった. 組織学的所見では凝固部位は線維性被膜で囲まれ, 辺縁寄りでは核の脱落と染色性の変化を認め, 明らかに凝固壊死と考えられた. しかし, 中心に近づくに従って組織学的変化は軽微となり, 一部では光顕的にはviable cellと鑑別が困難であった. 6例中2例に凝固範囲外に腫瘍の一部が残存していた. PMC...
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Veröffentlicht in: | 日本消化器病学会雑誌 1996, Vol.93 (6), p.398-405 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:主腫瘍径2cm以下の肝細胞癌6例に対して, 超音波誘導下経皮的マイクロ波凝固療法(以下PMCT)を施行後, 18日から48日間に手術を施行し, 臨床病理学的検討を加えた. 手術後の肉眼所見では, PMCT施行部は, 非腫瘍部, 腫瘍部を含めて黄白色調に変化しており, 境界は明瞭であった. 組織学的所見では凝固部位は線維性被膜で囲まれ, 辺縁寄りでは核の脱落と染色性の変化を認め, 明らかに凝固壊死と考えられた. しかし, 中心に近づくに従って組織学的変化は軽微となり, 一部では光顕的にはviable cellと鑑別が困難であった. 6例中2例に凝固範囲外に腫瘍の一部が残存していた. PMCTではマイクロ波電極の決められた凝固範囲のみが凝固壊死に至るので, 十分なsafety marginの確保が必要と考えられた. |
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ISSN: | 0446-6586 |