在宅高齢者における火を使用しない灸(温灸)のQOL(SF-36(R))に及ぼす影響について
「I 緒言」国民健康基礎調査(平成16年)1)による性・年齢階級別にみた有訴者率の上位5症状(人口千対)は男性で腰痛(82.0人), 肩こり(58.1人), せきやたんが出る(55.0人), 鼻がつまる・鼻汁が出る(49.3人), 体がだるい(41.9人)であり, 女性では肩こり(123.0人), 腰痛(107.9人), 手足の関節が痛む(72.7人), 体がだるい(57.2人), 頭痛(56.5人)と報告されている. これら有訴者の上位5症状で腰痛は男性28.6%(286.3人中82.0人), 女性25.9%(417.3人中107.9人)と約3割を占めている. 芳賀ら2)の調査によると年代階...
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Veröffentlicht in: | 日本温泉気候物理医学会雑誌 2008-05, Vol.71 (3), p.180-186 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I 緒言」国民健康基礎調査(平成16年)1)による性・年齢階級別にみた有訴者率の上位5症状(人口千対)は男性で腰痛(82.0人), 肩こり(58.1人), せきやたんが出る(55.0人), 鼻がつまる・鼻汁が出る(49.3人), 体がだるい(41.9人)であり, 女性では肩こり(123.0人), 腰痛(107.9人), 手足の関節が痛む(72.7人), 体がだるい(57.2人), 頭痛(56.5人)と報告されている. これら有訴者の上位5症状で腰痛は男性28.6%(286.3人中82.0人), 女性25.9%(417.3人中107.9人)と約3割を占めている. 芳賀ら2)の調査によると年代階級が上がるにつれて腰痛や肩こりによる疼痛性症状が多いとしている. 痛みは高齢者に対して日常生活を妨げるだけでなく, QOLの低下を引き起こすことも少なくない2-6). 芳賀ら2)は65歳以上の者で, 体のどこかに少なくとも1カ所以上の痛みを有する者の割合は加齢に伴い上昇することが認められ, 85歳以上では47%にも達したことを指摘している. また, 痛みの有無でADLの分布を比較し, 男女とも痛みを持つ者は持たない者に比べてADLの水準が低いことを指摘している. 赤嶺ら6)によると腰および下肢の痛みは加齢とともに増加し, 加齢に伴う下半身の痛みの増大は全般的な体の老化現象とあいまって高齢者の移動(歩行)をより困難にさせ, その活動性を低下させることを指摘している. |
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ISSN: | 0029-0343 |