46. 入浴とマッサージの組み合わせによる血行促進効果

[目的] 入浴にマッサージを組み合わせることによる生理変化として, 皮膚末梢血流挙動を検討した. [方法] 30~40代の健常男女8名を対象とし, 入浴前あるいは入浴後に大腿内側部を母指強擦法により5分間マッサージした. 入浴条件は, 両腕を非浸漬とした心窩部までの座位にて30分間とした. 入浴前後・入浴中に大腿内側部の皮膚末梢血流をレーザードップラー式血流計で測定した. [結果] 入浴単独では, 皮膚末梢血流は, 浴中顕著な増加が認められ, 出浴後は10分程度で入浴前の値まで低下した. 一方, マッサージ後に入浴した場合には, 入浴中終始, 血流がより高い状態を維持した. また, 出浴直後に...

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Veröffentlicht in:日本温泉気候物理医学会雑誌 2007, Vol.71 (1), p.58-58
Hauptverfasser: 東條かおり, 山崎律子, 本多泰揮, 鈴木裕二, 大塚吉則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的] 入浴にマッサージを組み合わせることによる生理変化として, 皮膚末梢血流挙動を検討した. [方法] 30~40代の健常男女8名を対象とし, 入浴前あるいは入浴後に大腿内側部を母指強擦法により5分間マッサージした. 入浴条件は, 両腕を非浸漬とした心窩部までの座位にて30分間とした. 入浴前後・入浴中に大腿内側部の皮膚末梢血流をレーザードップラー式血流計で測定した. [結果] 入浴単独では, 皮膚末梢血流は, 浴中顕著な増加が認められ, 出浴後は10分程度で入浴前の値まで低下した. 一方, マッサージ後に入浴した場合には, 入浴中終始, 血流がより高い状態を維持した. また, 出浴直後にマッサージをした場合には, 出浴後の血流低下が緩慢になった. [考察] 入浴のみによる血流変化に比べ, 入浴前にマッサージを行うことでより高い血流状態の維持が, 入浴後に行うことで血流低下の抑制が可能であることが示唆された. これらのことから, マッサージと入浴のような物理刺激と温熱刺激を組み合わせることにより, 血行促進効果がより高まることが推察された.
ISSN:0029-0343