29. 糖濃度によるActinobacillus actinomycetemcomitansの白血球毒素産生制御
【目的】歯周病原性細菌であるActinobacillus actinomycetemcomitansの白血球毒素産生制御機構の解明を目的とした. 【材料と方法】臨床分離株である301-b株を用い, ケモスタット培養を行った. 毒素の検出はSDS-PAGEと抗毒素家兎血清を用いたイムノブロットによって行った. 【結果と考察】(1)毒素産生が起こっている, フルクトース制限培養に最終濃度150mMになるようにフルクトースのアップシフトを行うと, 毒素産生は速やかに停止したが, フルクトース制限状態になると, 再び菌体の毒素産生が始まった. (2)毒素産生が起こっていないフルクトース過剰下のケモスタ...
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Veröffentlicht in: | 日本細菌学雑誌 1995, Vol.50 (2), p.593-594 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】歯周病原性細菌であるActinobacillus actinomycetemcomitansの白血球毒素産生制御機構の解明を目的とした. 【材料と方法】臨床分離株である301-b株を用い, ケモスタット培養を行った. 毒素の検出はSDS-PAGEと抗毒素家兎血清を用いたイムノブロットによって行った. 【結果と考察】(1)毒素産生が起こっている, フルクトース制限培養に最終濃度150mMになるようにフルクトースのアップシフトを行うと, 毒素産生は速やかに停止したが, フルクトース制限状態になると, 再び菌体の毒素産生が始まった. (2)毒素産生が起こっていないフルクトース過剰下のケモスタット培養にc-AMPを添加すると毒素産生が回復した. 以上の結果から毒素産生量は糖の濃度によって大きく影響を受け, このような糖基質濃度による毒素産生制御機構には, 細胞内c-AMPレベルを介したメカニズムが働いていることが推察される. |
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ISSN: | 0021-4930 |