腹腔鏡下に子宮全摘術を施行した筋強直性ジストロフィー合併子宮内膜異型増殖症の1例-子宮体癌に対し開腹術を施行した妹症例と比較して

【諸言】筋強直性ジストロフィー(Myotonic dystrophy: 以下MD)は, 進行性の筋萎縮と筋力低下を主徴とする常染色体優性遺伝の遺伝性ミオパチーである. 筋強直症と骨格筋以外の多臓器障害で特徴づけられ, 周術期には慎重な管理が求められる. 呼吸器系や循環器系などの管理が必要で, 全身麻酔下では呼吸器合併症を引き起こしやすいとされている. 今回, MDを合併した子宮内膜異型増殖症に対して, 多科と連携した周術期管理のもと, 腹腔鏡下子宮全摘術を施行した. MD合併手術において麻酔管理も含めた周術期管理と遺伝的社会的配慮が重要であった. 原疾患の予後を考慮し術式選択においても低侵襲で...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2020, Vol.36(1), pp.114-119
Hauptverfasser: 鈴木, 理絵, 向田, 一憲, 楚南, 侑子, 平原, 裕也, 上西園, 幸子, 岩田, 亜貴子, 窪田, 與志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【諸言】筋強直性ジストロフィー(Myotonic dystrophy: 以下MD)は, 進行性の筋萎縮と筋力低下を主徴とする常染色体優性遺伝の遺伝性ミオパチーである. 筋強直症と骨格筋以外の多臓器障害で特徴づけられ, 周術期には慎重な管理が求められる. 呼吸器系や循環器系などの管理が必要で, 全身麻酔下では呼吸器合併症を引き起こしやすいとされている. 今回, MDを合併した子宮内膜異型増殖症に対して, 多科と連携した周術期管理のもと, 腹腔鏡下子宮全摘術を施行した. MD合併手術において麻酔管理も含めた周術期管理と遺伝的社会的配慮が重要であった. 原疾患の予後を考慮し術式選択においても低侵襲である事が強く求められる. また, ほぼ同時期にMDを合併する妹は子宮体癌のために腹式子宮全摘術を施行された. その症例についても術後経過を比較し報告する. 尚, 本報告に際し患者と補佐人に同意を得ている.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.36.1_114