腹腔鏡下に診断治療し得た腹膜妊娠の1例

「緒言」異所性妊娠は全妊娠数の約0.5~1.0%であり, そのうち腹膜妊娠は全異所性妊娠数の約1%と稀である. 腹膜妊娠は, 急激に大量出血を起こす可能性があるが, 術前診断は困難なことが多い. 近年, 腹腔鏡下手術は適切に症例を選択すれば, 腹腔内の詳細な観察により診断と治療を兼ねた有効な術式であることが報告されている. 今回, 臨床経過から異所性妊娠を疑ったが着床部位を同定できず, 腹腔鏡下手術を施行しダグラス窩腹膜に着床した腹膜妊娠と診断し治療し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:27歳, 未経妊 主訴:下腹部痛, 肛門痛 既往歴:2年前 不妊治療(排卵誘発のみ施行, その他...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2016, Vol.32(1), pp.240-243
Hauptverfasser: 中西, 美紗緒, 大石, 元, 大西, 賢人, 上野山, 麻水, 定月, みゆき, 矢野, 哲
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」異所性妊娠は全妊娠数の約0.5~1.0%であり, そのうち腹膜妊娠は全異所性妊娠数の約1%と稀である. 腹膜妊娠は, 急激に大量出血を起こす可能性があるが, 術前診断は困難なことが多い. 近年, 腹腔鏡下手術は適切に症例を選択すれば, 腹腔内の詳細な観察により診断と治療を兼ねた有効な術式であることが報告されている. 今回, 臨床経過から異所性妊娠を疑ったが着床部位を同定できず, 腹腔鏡下手術を施行しダグラス窩腹膜に着床した腹膜妊娠と診断し治療し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:27歳, 未経妊 主訴:下腹部痛, 肛門痛 既往歴:2年前 不妊治療(排卵誘発のみ施行, その他詳細不明) 月経歴:初経13歳, 月経周期2~3か月毎, 不整, 持続期間6日, 最終月経 不明 現病歴:午前中から下腹部に違和感を自覚し, 午後から肛門周囲の痛みが増強した.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.32.240