腹腔鏡下手術後DERMABOND(R)による接触性皮膚炎症候群の1例
「緒言」接触性皮膚炎症候群は, 遅延型の接触アレルギーの成立後もアレルゲンと接触することにより, 接触部位, 非接触部位に関わらず, 全身に汎発疹が引き起こされるもので, 接触性皮膚炎による原発疹に伴う自家感作皮膚炎と同義である1). DERMABOND(R)は, シアノアクリレートモノマーが水分を重合開始剤として硬化することを利用した合成皮膚表面接着剤で2000年に発売されてからその有用性は外科領域で報告されている2-10). 産婦人科領域でも子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科良性疾患は好発年齢が20~30歳代と比較的若年であり, 美容面を含めた患者QOLの配慮が必要とされ手術創部の管理にDE...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2007, Vol.22 (2), p.411-414 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」接触性皮膚炎症候群は, 遅延型の接触アレルギーの成立後もアレルゲンと接触することにより, 接触部位, 非接触部位に関わらず, 全身に汎発疹が引き起こされるもので, 接触性皮膚炎による原発疹に伴う自家感作皮膚炎と同義である1). DERMABOND(R)は, シアノアクリレートモノマーが水分を重合開始剤として硬化することを利用した合成皮膚表面接着剤で2000年に発売されてからその有用性は外科領域で報告されている2-10). 産婦人科領域でも子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科良性疾患は好発年齢が20~30歳代と比較的若年であり, 美容面を含めた患者QOLの配慮が必要とされ手術創部の管理にDERMABOND(R)が有用であることが報告されており11-14), 当院でも2000年より腹腔鏡手術時の皮膚創傷部の閉鎖に使用している. 今回我々はDERMABOND(R)が接触原として引き起こされた接触性皮膚炎の症例を経験したので報告する. 「症例」患者;33歳 主婦 妊娠・分娩歴;0経妊0経産 月経歴;初経14歳 月経周期28日型整 最終月経 既往歴;特記すべき事なし アレルギー(-) 家族歴;特記すべき事なし 産婦人科経過;平成15年8月21日を最終月経として10月4日に無月経を主訴に近医受診し, 妊娠確認されるも, その後の経過で子宮内に胎嚢を認めないことから子宮外妊娠疑いにて10月14日(妊娠7週5日)に当科紹介受診となる. |
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ISSN: | 1884-9938 |