W-1002 当科において吊り上げ式腹腔鏡手術を施行した卵巣嚢腫合併妊娠15例の検討
【目的】当科において吊り上げ式腹腔鏡手術を施行した15例の卵巣嚢腫合併妊娠に対して, 手術時期, 術後合併症, 新生児合併症等について検討する. 【対象】2000年4月から2004年12月までに腹腔鏡下手術を行った卵巣嚢腫合併妊娠15例を対象とした. 手術適応は腫瘍径が5cm以上のもの, 急性腹症や分娩時障害となる可能性があるもの, 画像診断で良性と判断されたものとした. 黄体嚢胞, 内膜症性嚢胞と診断されたものは経過観察とした. 手術方法は全例において吊り上げ式腹腔鏡下に嚢腫核出術を, 2例を除き体外法により行った. 麻酔方法は原則的に全身麻酔と硬膜外麻酔を併用した. 術後は週数に応じて子宮...
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Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 2007, Vol.22 (2), p.295-295 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】当科において吊り上げ式腹腔鏡手術を施行した15例の卵巣嚢腫合併妊娠に対して, 手術時期, 術後合併症, 新生児合併症等について検討する. 【対象】2000年4月から2004年12月までに腹腔鏡下手術を行った卵巣嚢腫合併妊娠15例を対象とした. 手術適応は腫瘍径が5cm以上のもの, 急性腹症や分娩時障害となる可能性があるもの, 画像診断で良性と判断されたものとした. 黄体嚢胞, 内膜症性嚢胞と診断されたものは経過観察とした. 手術方法は全例において吊り上げ式腹腔鏡下に嚢腫核出術を, 2例を除き体外法により行った. 麻酔方法は原則的に全身麻酔と硬膜外麻酔を併用した. 術後は週数に応じて子宮収縮抑制のためプロゲスチン製剤, または塩酸リトドリンを投与した. 【結果】手術週数は10週:4例, 11週:3例, 12週:3例, 14週:3例, 16週:1例, 17週:1例であった. 病理診断は皮様嚢腫:11例, 漿液性嚢胞腺腫:1例, 粘液性嚢胞腺腫:1例, 黄体嚢胞:1例であった. 術後経過中に3例で子宮収縮の自覚, 4例で少量の性器出血を認めたがいずれも短期間に消失した. 【考察】手術時期は黄体嚢胞の除外, 催奇形性, 胎盤性ホルモンの安定時期, 手術操作などを考慮すると12週~13週頃が適当と考えられた. 少数例の検討ではあるが, 術後合併症は軽微であり, 妊娠・分娩経過・新生児への影響も重篤なものはなかったことより, 妊娠早期における卵巣嚢腫に対して適切な時期と適応の選択により本術式は有用な治療法であるとおもわれた. |
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ISSN: | 1884-9938 |