先天性腟欠損症の治療
造腟術には, 直腸を用いる中山式, S状結腸を用いるRuge法, 遊離皮膚弁を用いるMcIndoe, 骨盤腹膜を用いるDavydovなどがあり, それぞれ特徴がある. 術式の選択には, 手術侵襲の程度, 手術手技の難易度, 腟管の深さ・自然性・耐久性, 合併症の有無, 美容などを参考に決める. 今回, 腹膜移植による造腟術を行い経過観察(3年間)を行ってきたので紹介する. 本法は, 腹腔鏡下に摘出した骨盤腹膜を腟管に用いる方法で, 腹膜移植には, 生物学的組織接着剤であるフィブリン組織接着剤を用いている. 本法の利点は, 遊離皮膚弁法の欠点である皮膚欠損部の瘢痕が残らないこと, Davydov...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1994, Vol.10 (1), p.159-159 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 造腟術には, 直腸を用いる中山式, S状結腸を用いるRuge法, 遊離皮膚弁を用いるMcIndoe, 骨盤腹膜を用いるDavydovなどがあり, それぞれ特徴がある. 術式の選択には, 手術侵襲の程度, 手術手技の難易度, 腟管の深さ・自然性・耐久性, 合併症の有無, 美容などを参考に決める. 今回, 腹膜移植による造腟術を行い経過観察(3年間)を行ってきたので紹介する. 本法は, 腹腔鏡下に摘出した骨盤腹膜を腟管に用いる方法で, 腹膜移植には, 生物学的組織接着剤であるフィブリン組織接着剤を用いている. 本法の利点は, 遊離皮膚弁法の欠点である皮膚欠損部の瘢痕が残らないこと, Davydov法に比し十分な腟管形成ができること, 開腹術を必要としないことから手術侵襲が少ないことなどである. 生物学的組織接着剤は, 生理的な創傷治癒過程を臨床的に応用したものでフィブリノゲンとトロンビンによる生理的組織接着剤で組織に対する異物反応がないことが大きな特徴である. |
---|---|
ISSN: | 1884-9938 |