内視鏡レーザー手術の適応と限界

近年, 産婦人科領域だけではなく臨床医学全般を通して内視鏡手術は目覚しい発展を遂げた. 内視鏡光学機器とレーザーメスの著しい発達が内視鏡手術発展に大きく影響を及ぼしていると考えられる. レーザーメスが内視鏡手術で多用されるようになった理由はその鋭い切開作用と, 確実な凝固能力によると考えられる. レーザーメスの出現により非開腹的に行なう内視鏡手術の範囲は飛躍的に拡大した. 例えば, 内視鏡下にレーザーを使用して単純子宮全摘術の報告1)等もされるようになって来ている. しかしながら, 手術中の縫合の困難さ等を考慮すると現時点では内視鏡レーザー手術で総ての産婦人科手術をこなせるとは思われない. 本...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1990, Vol.6(1), pp.28-31
Hauptverfasser: 可世木, 久幸, 五十嵐, 俊夫, 林, 瑞成, 渡辺, 美千明, 荒木, 勤
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 産婦人科領域だけではなく臨床医学全般を通して内視鏡手術は目覚しい発展を遂げた. 内視鏡光学機器とレーザーメスの著しい発達が内視鏡手術発展に大きく影響を及ぼしていると考えられる. レーザーメスが内視鏡手術で多用されるようになった理由はその鋭い切開作用と, 確実な凝固能力によると考えられる. レーザーメスの出現により非開腹的に行なう内視鏡手術の範囲は飛躍的に拡大した. 例えば, 内視鏡下にレーザーを使用して単純子宮全摘術の報告1)等もされるようになって来ている. しかしながら, 手術中の縫合の困難さ等を考慮すると現時点では内視鏡レーザー手術で総ての産婦人科手術をこなせるとは思われない. 本論文では今後産婦人科領域でレーザーを用いる内視鏡手術が一般的になると考えられるのでその基礎資料としてNd;YAGレーザーメスの切開後炎症と凝固能力の強さを検討した. さらに, 検討結果及びレーザー内視鏡手術の自験例よりの経験を含めて内視鏡レーザー手術の適応と限界について考察を加えた.
ISSN:1884-9938
1884-5746
DOI:10.5180/jsgoe.6.28