敗血症性肺塞栓症を契機に診断された外傷性動静脈瘻の1例

「要旨」: 症例は26歳, 男性. 発熱と咽頭痛を主訴に当院を受診した. 右頸部痛と同部位に血管雑音を聴取した. 肺野に多発結節を認め, 血液培養では黄色ブドウ球菌が検出され, 敗血症性肺塞栓症と考えた. またGaシンチグラフィにて右頸部に異常集積を, 血管造影CTにて右鎖骨下動静脈瘻を認めた. 同部位感染による敗血症性肺塞栓症と診断し, 抗菌薬で改善を得た. 高校生時, 野球で打球を右頸部に受けた後から同部の雑音を自覚したことが判明し, 外傷性動静脈瘻と考えた. 敗血症性肺塞栓症の感染源検索が重要であることを再認識させられた貴重な症例であった....

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2021-01, Vol.10 (1), p.88-91
Hauptverfasser: 斎藤美和子, 鈴木朋子, 新妻一直
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 症例は26歳, 男性. 発熱と咽頭痛を主訴に当院を受診した. 右頸部痛と同部位に血管雑音を聴取した. 肺野に多発結節を認め, 血液培養では黄色ブドウ球菌が検出され, 敗血症性肺塞栓症と考えた. またGaシンチグラフィにて右頸部に異常集積を, 血管造影CTにて右鎖骨下動静脈瘻を認めた. 同部位感染による敗血症性肺塞栓症と診断し, 抗菌薬で改善を得た. 高校生時, 野球で打球を右頸部に受けた後から同部の雑音を自覚したことが判明し, 外傷性動静脈瘻と考えた. 敗血症性肺塞栓症の感染源検索が重要であることを再認識させられた貴重な症例であった.
ISSN:2186-5876