12.歩行障害を呈するCharcot-Marie-Tooth病患者の下肢装具の有効性

症例は72歳, 男性. 主訴は歩行障害. 患者は小児期から両凹足変形がみられていたが, 日常生活上支障ない歩行能力であった. 1998年頃から右手のしびれ感が出現, 巧緻性の低下がみられた. 2000年頃から歩行困難を自覚し杖を使用したが, 2004年3月頃から易転倒性が出現した. 2004年9月17日当院神経内科入院し, 精査の結果, 遺伝性運動感覚性ニューロパチー(Charcot-Marie-Tooth病)と診断された. 9月21日リハビリテーション科紹介時, 両下肢筋力低下, 両反張膝, 両内反凹足変形を呈して, 歩行不可であった. 右反張による右膝関節不安定性が立位, 歩行障害の大きな...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2005-05, Vol.42 (5), p.337-337
Hauptverfasser: 佐々木緑, 田島文博, 峠康, 白川武志, 石田和也, 近藤智善, 梶本賀義
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は72歳, 男性. 主訴は歩行障害. 患者は小児期から両凹足変形がみられていたが, 日常生活上支障ない歩行能力であった. 1998年頃から右手のしびれ感が出現, 巧緻性の低下がみられた. 2000年頃から歩行困難を自覚し杖を使用したが, 2004年3月頃から易転倒性が出現した. 2004年9月17日当院神経内科入院し, 精査の結果, 遺伝性運動感覚性ニューロパチー(Charcot-Marie-Tooth病)と診断された. 9月21日リハビリテーション科紹介時, 両下肢筋力低下, 両反張膝, 両内反凹足変形を呈して, 歩行不可であった. 右反張による右膝関節不安定性が立位, 歩行障害の大きな因子であると考え, ポリプロピレン製靴ベラ型短下肢装具を作成した. 足関節は底屈を0度で, 膝折れ防止のため背屈を10度で制限した. また, Closed Kinetic Chain Exerciseによる両下肢筋力強化を行った. その結果, 立位は安定し, 左T杖歩行が室内で自立した.
ISSN:0034-351X