骨系統疾患が原因の障害者

「目的」骨系統疾患が原因の障害者の障害像と制度の活用状況を調査・検討する. 「方法」過去10年間に, 道立身体障害者更生相談所(以下, 当所)を利用した年長児・成人身体障害者を対象とした. 症例は37人(男性19人, 女性18人)で, 平均年齢は41.4歳である. 原疾患は軟骨無形成症が13人, 骨形成不全症が10人, その他の骨系統疾患が14人である. これらの症例の記録とインタビューから障害の状態および制度の活用内容を検討した. 「結果」身障手帳の等級は, 1級38%, 2級43%, 3級以下19%となっており, 1,2級の重度障害者が多くを占めた. 骨・関節以外の二次障害や部分症の合併が...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2001, Vol.38 (suppl), p.S136-S136
Hauptverfasser: 佐々木鉄人, 内山英一, 横串算敏, 成田寛志
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」骨系統疾患が原因の障害者の障害像と制度の活用状況を調査・検討する. 「方法」過去10年間に, 道立身体障害者更生相談所(以下, 当所)を利用した年長児・成人身体障害者を対象とした. 症例は37人(男性19人, 女性18人)で, 平均年齢は41.4歳である. 原疾患は軟骨無形成症が13人, 骨形成不全症が10人, その他の骨系統疾患が14人である. これらの症例の記録とインタビューから障害の状態および制度の活用内容を検討した. 「結果」身障手帳の等級は, 1級38%, 2級43%, 3級以下19%となっており, 1,2級の重度障害者が多くを占めた. 骨・関節以外の二次障害や部分症の合併が18人(49%)に認められた. 分類別でみると, 軟骨無形成症では85%が, 骨形成不全症では100%が重度障害者であった. 特に, 軟骨無形成症の13人中8人が脊柱管狭窄症による両下肢の対麻痺を伴っていた. 当所を利用した内容は, 身障者施設入所の相談・判定が13人(35%), 更生医療判定が1人(3%), 補装具の相談・判定が31人(84%)であった. 入所の判定結果は, 療護施設が6人, 重度更生施設が1人, 重度授産および授産が6人であった. 補装具の給付希望は多く, 特に, 車椅子に関する相談・判定件数は26人, 35件と最も多かった. 「結論」当所を利用した骨系統疾患が原因の身体障害者は, 合併症や二次障害により障害は明らかに重度化していた. 他の障害者に比べて, 重度障害者施設への入所や車椅子などの補装具の給付を求めた相談・判定の率が高かった.
ISSN:0034-351X