内外尿道括約筋緊張を伴う排尿障害の治療について
「対象」対象は排尿困難, 尿道カテーテル挿入困難を訴える患者11例. 疾患の内訳は脊髄損傷慢性期における痙性亢進6例, 多発性脳梗塞に伴う排尿筋括約筋協調不全4例, 脳性麻痺に伴う環軸椎形成不全による痙性亢進1例. 「方法」尿道造影を行い, カテラン針を狭窄部位へと刺入し, 括約筋内へフェノールを注入した. 「結果」11例中8例(72.7%)で, 臨床症状の改善を認めた. 括約筋EMGをモニタリングすることで, 少量のフェノールで, ブロック施行中の即時的な尿道の弛緩が確認できた. 施行直後に効果が見られなかった症例も11例中1例あったが, 数時間後には臨床症状の改善がみられた. 「考察」本法...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 1998, Vol.35 (3), p.183-183 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「対象」対象は排尿困難, 尿道カテーテル挿入困難を訴える患者11例. 疾患の内訳は脊髄損傷慢性期における痙性亢進6例, 多発性脳梗塞に伴う排尿筋括約筋協調不全4例, 脳性麻痺に伴う環軸椎形成不全による痙性亢進1例. 「方法」尿道造影を行い, カテラン針を狭窄部位へと刺入し, 括約筋内へフェノールを注入した. 「結果」11例中8例(72.7%)で, 臨床症状の改善を認めた. 括約筋EMGをモニタリングすることで, 少量のフェノールで, ブロック施行中の即時的な尿道の弛緩が確認できた. 施行直後に効果が見られなかった症例も11例中1例あったが, 数時間後には臨床症状の改善がみられた. 「考察」本法は膀胱直腸機能へ影響を与えることなく尿道括約筋局所のみへ作用させることができる. 手技自体も比較的簡易であり, 外来受診でも容易に施行可能である. 本法施行に際して, フェノールの濃度変化に伴う性質を考慮すれば, 至適濃度は3~4%と考えられた. |
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ISSN: | 0034-351X |