各種骨塩定量法による骨粗鬆症の椎体骨折の予測
【目的】骨粗鬆症における椎体骨折はADLの低下の要因となる. したがって, 椎体骨折を予測することは骨粗鬆症の治療において極めて重要である. 今回われわれは脊椎骨折閾値を各種骨塩定量値から予測が可能かを検討した. 【対象および方法】骨粗鬆症専門外来を受診した50歳以上の女性を対象とし, 明らかな外傷に基づく椎体骨折症例は除外した. 椎体骨折の判定は厚生省シルバーサイエンス研究班の計測法に従った. 骨塩定量法は腰椎DXA法, 腰椎QCT法, 股関節DXA法, 中手骨DIP法を用いた. 【結果】(1)解析可能症例は252例, 平均年齢は65.3歳(50~84歳)であった. (2)椎体骨折の出現頻度...
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Zusammenfassung: | 【目的】骨粗鬆症における椎体骨折はADLの低下の要因となる. したがって, 椎体骨折を予測することは骨粗鬆症の治療において極めて重要である. 今回われわれは脊椎骨折閾値を各種骨塩定量値から予測が可能かを検討した. 【対象および方法】骨粗鬆症専門外来を受診した50歳以上の女性を対象とし, 明らかな外傷に基づく椎体骨折症例は除外した. 椎体骨折の判定は厚生省シルバーサイエンス研究班の計測法に従った. 骨塩定量法は腰椎DXA法, 腰椎QCT法, 股関節DXA法, 中手骨DIP法を用いた. 【結果】(1)解析可能症例は252例, 平均年齢は65.3歳(50~84歳)であった. (2)椎体骨折の出現頻度は, 骨折なし:144例(57.1%), 骨折1個:37例(14.7%), 骨折2~3個:39例(15.5%), 骨折4個以上:32例(12.7%)であった. (3)椎体骨折数と各骨塩定量法の相関性は, 腰椎QCT法(r=-0.586), 股関節DXA法(r=-0.496), 腰椎DXA法(r=-0.476)の順に低下していた. また, 手指骨DIP法とは相関を認めなかった. (4)変数選択重回帰分析を行ったところ椎体変形数(Fx.N.)は腰椎QCT法(Q-BMD)と股関節DXA法(H-BMD)より, Fx.N.=5.362-0.02 XQ-BMD-5.062 XH-BMDで予測された. 【結論】骨粗鬆症の椎体変形数の予測は腰椎QCT法と股関節DXA法で予測が可能であった. |
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ISSN: | 0034-351X |