リハビリテーションにおける医学統計学入門

大学病院の隣の研究棟の片隅で, 深夜にひとつ, こうこうと明かりが見える. 学会発表が直前に迫っていた. 医療の現場で, 新しい知見を得た医師とPT, OT, STのリハビリテーション(以下, リハと略す)チームは, これを科学的に, 数量的に検証しなければと思った. 医療に携わる諸氏は, このような課題に果敢にアプローチする. ところが取り込もうという意欲はあっても, 実際にやろうとすれば, どこから手をつけてよいのかわからず, 途方に暮れてしまう. ある人はそれでもパソコンを動かし, 何とか結論らしきものを得るだろう. だが, このような解析方法で果たしてよいのだろうか. 不安は広がってゆ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1996/02/18, Vol.33(2), pp.98-102
1. Verfasser: 有田, 清三郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:大学病院の隣の研究棟の片隅で, 深夜にひとつ, こうこうと明かりが見える. 学会発表が直前に迫っていた. 医療の現場で, 新しい知見を得た医師とPT, OT, STのリハビリテーション(以下, リハと略す)チームは, これを科学的に, 数量的に検証しなければと思った. 医療に携わる諸氏は, このような課題に果敢にアプローチする. ところが取り込もうという意欲はあっても, 実際にやろうとすれば, どこから手をつけてよいのかわからず, 途方に暮れてしまう. ある人はそれでもパソコンを動かし, 何とか結論らしきものを得るだろう. だが, このような解析方法で果たしてよいのだろうか. 不安は広がってゆく. このように実際の問題を抱え, データ解析を試みようとする諸氏にまず必要なことは統計学の物の考え方―統計の目―を養うことではないだろうか.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.33.98