9.重症筋無力症における呼吸機能訓練に関する研究

【目的】今回私共は簡易呼吸機能訓練器IDSEPを用いて重症筋無力症における呼吸機能の改善効果を検討した. 【方法, 症例】呼吸訓練はIDSEPにより1日2~5分間, 1日3~5回, 1週間を1クールとし, 訓練施行前後において, スパイロメトリーにて効果を検討した. 症例はOsserman分類II6型の重症筋力症5例でうち3例はthymectomyの前後で訓練を行った. 年齢は28~63歳, 男性3例, 女性2例で, 全例とも抗コリンエステラーゼ剤およびステロイドを用いた. 【結果】呼吸訓練施行後%VC, %FEV1.0, 残気率において, 統計学的に有意な変化は認められなかったが, 重症筋無...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 1986-11, Vol.23 (6), p.328-328
Hauptverfasser: 内田東彦, 笠原健, 村上慶郎, 木下真男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】今回私共は簡易呼吸機能訓練器IDSEPを用いて重症筋無力症における呼吸機能の改善効果を検討した. 【方法, 症例】呼吸訓練はIDSEPにより1日2~5分間, 1日3~5回, 1週間を1クールとし, 訓練施行前後において, スパイロメトリーにて効果を検討した. 症例はOsserman分類II6型の重症筋力症5例でうち3例はthymectomyの前後で訓練を行った. 年齢は28~63歳, 男性3例, 女性2例で, 全例とも抗コリンエステラーゼ剤およびステロイドを用いた. 【結果】呼吸訓練施行後%VC, %FEV1.0, 残気率において, 統計学的に有意な変化は認められなかったが, 重症筋無力症で%VCの改善を示す例が多い傾向にあり, 呼吸訓練によって, 閉塞性の換気障害は改善されるが, 拘束性の換気障害は改善されない可能性を示唆するものと思われる. 残気率の改善は一部は訓練によるが, 自然寛解である可能性もある. 質問 横浜市大桂律也:(1)IDSEPを使用したのは何故か. (2)IDSEPでは, 呼出筋群の過負荷にならないか?エネルギー消費の少ない, 腹式呼吸のみでよいのではないだろうか. 質問 大和市立病院田村武司:薬物療法下, さらに自然寛解の可能性のある中での, 訓練による改善効果の判定上の注意事項は?
ISSN:0034-351X