眼サルコイドーシスにおける結膜生検

緒言:眼サルコイドーシス(眼サ症)の組織診断として経気管支肺生検(TBLB)があるが, 侵襲が大きく全例には行えない. 結膜生検(CB)は比較的侵襲が少なく全例に実施可能であるが, 診断的意義が確立されていない. 演者らのCBの結果を報告しCBが有用であることを示す. 対象と方法:平成11~12年の眼サ症疑い38症例(他科依頼の確定診断4例を含む)を対象とした. 点眼麻酔の後, 片眼の下方円蓋結膜を2×10mm切除し組織像を検索した. 最終診断別に組織像陽性率を調べた. 対照として, 白内障と他のぶどう膜炎症例計18例でCBを行った. 結果:眼サ症疑いの全例でCBが施行できた. CBの陽性率は...

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Hauptverfasser: 中嶋花子, 大原國俊, 陳軍, 山口恵子, 東永子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:緒言:眼サルコイドーシス(眼サ症)の組織診断として経気管支肺生検(TBLB)があるが, 侵襲が大きく全例には行えない. 結膜生検(CB)は比較的侵襲が少なく全例に実施可能であるが, 診断的意義が確立されていない. 演者らのCBの結果を報告しCBが有用であることを示す. 対象と方法:平成11~12年の眼サ症疑い38症例(他科依頼の確定診断4例を含む)を対象とした. 点眼麻酔の後, 片眼の下方円蓋結膜を2×10mm切除し組織像を検索した. 最終診断別に組織像陽性率を調べた. 対照として, 白内障と他のぶどう膜炎症例計18例でCBを行った. 結果:眼サ症疑いの全例でCBが施行できた. CBの陽性率は38例中14例(37%)であった. 臨床診断と組織診断で眼サ症と確定診断されたものは38例中23例(61%)で, 確定診断例でのCB陽性率は23例中14例(61%)であった. 対照例での陽性例はなかった. 結論:CBは眼サ症疑い例の全例で実施可能である. TBLBやその他の生検の陽性率などと比較する必要があるが, CBは侵襲も少なく眼サ症診断に有用と考えられる.
ISSN:1345-0565