重篤な症状を示さずに経過した顔面深部異物の2例
顔面への異物組織内迷入は種々報告されているが, いずれも顔面の表層に比較的近い場合がほとんどである. 我々は異物が顔面の深部にまで達したにもかかわらず重篤な症状を示さずに経過した異物迷入の2例を経験した. 2例とも稀な症例であるので, その写真を供覧する. 症例1:63歳, 女性. 主訴:口蓋部の刺創. 初診日:平成5年11月5日. 現病歴:来院1時間前に自宅の庭で転倒し, 細い竹の支柱が口腔内に突き刺さった. すぐに, 夫がそのまま支柱を抜いたが, 出血があったため救急外来を受診した. 現症:独歩で来院し, 意識レベルはグラスゴー・コーマ・スケール(GCM)で, E:M:Vは4:6:5と良好...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 1998/03/31, Vol.38(1), pp.40-41 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 顔面への異物組織内迷入は種々報告されているが, いずれも顔面の表層に比較的近い場合がほとんどである. 我々は異物が顔面の深部にまで達したにもかかわらず重篤な症状を示さずに経過した異物迷入の2例を経験した. 2例とも稀な症例であるので, その写真を供覧する. 症例1:63歳, 女性. 主訴:口蓋部の刺創. 初診日:平成5年11月5日. 現病歴:来院1時間前に自宅の庭で転倒し, 細い竹の支柱が口腔内に突き刺さった. すぐに, 夫がそのまま支柱を抜いたが, 出血があったため救急外来を受診した. 現症:独歩で来院し, 意識レベルはグラスゴー・コーマ・スケール(GCM)で, E:M:Vは4:6:5と良好であった. また, 視力, 眼球の動きも正常であった. 左側中顔面は血腫によって腫脹するも同部に裂創等なく, 左側上顎第一小臼歯相当の口腔前庭粘膜に8mmの線状の裂創と周囲の発赤を認めるのみで, 出血もなかった. |
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ISSN: | 0389-9705 2185-6311 |
DOI: | 10.11242/dentalradiology1960.38.40 |