ムラサキの栽培研究
ムラサキLithospermum erythrorhizon SIEB.et ZUCC. (Boraginaceae)は, 国内では北海道から九州までの山地草原に分布する多年生草本で2), ゴボウ状に肥大した紫色の根は薬用および染料として古くから利用されている3). しかし, 開発等の影響を受け自生する場所が減少し, 絶滅した県もあり, 種の保存が急務とされる植物にあげられている4). ムラサキの根は『シコン』として第十二改正日本薬局方に収載されており5), かつては秋田, 岩手などで野生品が採取されたり, 一時期北海道や長野で栽培が行われたが6), 生育環境に敏感であり野生的な特性を有してい...
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Veröffentlicht in: | 生薬学雑誌 1996, Vol.50 (1), p.41-44 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ムラサキLithospermum erythrorhizon SIEB.et ZUCC. (Boraginaceae)は, 国内では北海道から九州までの山地草原に分布する多年生草本で2), ゴボウ状に肥大した紫色の根は薬用および染料として古くから利用されている3). しかし, 開発等の影響を受け自生する場所が減少し, 絶滅した県もあり, 種の保存が急務とされる植物にあげられている4). ムラサキの根は『シコン』として第十二改正日本薬局方に収載されており5), かつては秋田, 岩手などで野生品が採取されたり, 一時期北海道や長野で栽培が行われたが6), 生育環境に敏感であり野生的な特性を有しているため, 栽培技術が確立されず, 現在は需要のほとんどを中国からの輸入に頼っている. 輸出国である中国の薬典, 『中華人民共和国薬典一九九〇年版一部』には『紫草』として, 新彊紫草Arnebia euchroma (ROYLE) JOHNST (軟紫草), 紫草Lithospermum erythrorhizon SIEB. et ZUCC.(硬紫草)或は内蒙紫草Arnebia gutata BUNGEの乾燥根が収載されている7). |
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ISSN: | 1340-3443 |