S1-4 当院におけるBRCA変異陽性症例のサーベイランスの現状

当院でのBRCA変異陽性症例のサーベイランス状況について報告する. 08年12月現在, BRCA変異陽性と診断されているのは6症例(BRCA1;3例, BRCA2;3例)で, うち5例は既に乳癌発症, 11例は未発症. 5例中1例は両側(BRCA1陽性, 左1病変, 右3病変), 1例(BRCA1陽性)は卵巣癌を先行発症. 発症年齢は40歳代3例, 50歳1例, 69歳1例で若年発症の傾向であった. 組織型は乳頭腺管癌1例, 充実腺管癌1例, 硬癌3例(2例は充実腺管癌成分あり), ホルモン受容体陰性3例, 陽性2例であった. 全例補助薬物療法を行い, 再発は2例(術後3年5ヶ月, 8年)に認...

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Veröffentlicht in:家族性腫瘍 2009, Vol.9 (2), p.109-109
Hauptverfasser: 西村誠一郎, 岩瀬拓士, 新井正美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院でのBRCA変異陽性症例のサーベイランス状況について報告する. 08年12月現在, BRCA変異陽性と診断されているのは6症例(BRCA1;3例, BRCA2;3例)で, うち5例は既に乳癌発症, 11例は未発症. 5例中1例は両側(BRCA1陽性, 左1病変, 右3病変), 1例(BRCA1陽性)は卵巣癌を先行発症. 発症年齢は40歳代3例, 50歳1例, 69歳1例で若年発症の傾向であった. 組織型は乳頭腺管癌1例, 充実腺管癌1例, 硬癌3例(2例は充実腺管癌成分あり), ホルモン受容体陰性3例, 陽性2例であった. 全例補助薬物療法を行い, 再発は2例(術後3年5ヶ月, 8年)に認め, うち1例は死亡(術後6年9ヶ月), 残り3例は健存(術後4年, 4年, 10年). 当院での基本的なサーベイランスは, 6ヶ月毎の乳房US, 婦人科検診(CA125, 経膣US), 12ヶ月毎の乳房MMG(MRI)を行っている. BRCA変異を確認後, 現在までに新たな癌の発症は認めておらず, また現時点で予防的外科治療を積極的に希望する症例はなかった. 今後も遺伝子診療センターと密に連携をとり, サーベイランス及び情報提供に努め, 予防的治療希望者にも対応できるようにインフラを整備していく予定である.
ISSN:1346-1052