脂肪性乳房においてdigital breast tomosynthesis (DBT) が有用であった1例

「要旨:」症例は51歳, 女性. 検診マンモグラフィにて左乳房腫瘤を指摘され精査目的で当院を受診した. 検診で指摘された病変はマンモグラフィ検査では境界明瞭平滑な腫瘤で, 超音波所見も同様であり, 組織診で線維腺腫と診断した. 一方, 精査時マンモグラフィのCC画像で右乳房に局所的非対称性陰影を指摘したが, MLO画像では残存乳腺と迷う所見であり指摘困難であった. また, 非常に大きな脂肪性乳房であり超音波検査での病変の同定は極めて困難であった. しかしdigital breast tomosynthesisではCC・MLO画像ともに辺縁にspiculationが抽出された. これより悪性が疑...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本乳癌検診学会誌 2020-09, Vol.29 (2), p.125-128
Hauptverfasser: 後藤陽子, 赤羽和久, 徳倉裕美, 山口温子, 藤田美幸, 杉野知美, 角田伸行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨:」症例は51歳, 女性. 検診マンモグラフィにて左乳房腫瘤を指摘され精査目的で当院を受診した. 検診で指摘された病変はマンモグラフィ検査では境界明瞭平滑な腫瘤で, 超音波所見も同様であり, 組織診で線維腺腫と診断した. 一方, 精査時マンモグラフィのCC画像で右乳房に局所的非対称性陰影を指摘したが, MLO画像では残存乳腺と迷う所見であり指摘困難であった. また, 非常に大きな脂肪性乳房であり超音波検査での病変の同定は極めて困難であった. しかしdigital breast tomosynthesisではCC・MLO画像ともに辺縁にspiculationが抽出された. これより悪性が疑われたため, 積極的に検査を追加し乳癌の診断につなげることができた.
ISSN:0918-0729