内向き整流特性を持つRBHIK1チャネルの単一チャネル活動
ウサギ心室筋からクローニングされた, 内向き整流性を持つKチャネルであるRBHIK1チャネルをXenopus oocyteに発現させて単一チャネル活動を解析し, その性質を心室筋細胞より記録したnativeな内向き整流性Kチャネルと比較した. 細胞外カリウム濃度を145mMとし, 室温(20~22℃)にてcellattached patch法にて測定された, 単一RBHIK1チャネル電流は内向き整流特性を示した. 内向き電流の単一チャネル伝導度は, 17.8±0.47pSであり, 同条件におけるnative I_K1 チャネルの単一チャネル伝導度は, 23.5±0.29pSであった. 保持電位...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | ウサギ心室筋からクローニングされた, 内向き整流性を持つKチャネルであるRBHIK1チャネルをXenopus oocyteに発現させて単一チャネル活動を解析し, その性質を心室筋細胞より記録したnativeな内向き整流性Kチャネルと比較した. 細胞外カリウム濃度を145mMとし, 室温(20~22℃)にてcellattached patch法にて測定された, 単一RBHIK1チャネル電流は内向き整流特性を示した. 内向き電流の単一チャネル伝導度は, 17.8±0.47pSであり, 同条件におけるnative I_K1 チャネルの単一チャネル伝導度は, 23.5±0.29pSであった. 保持電位-140mVにおいて, RBHIK1チャネルの開口時間と閉口時間のヒストグラムはいずれも単一指数関数分布に従った. 一方, native I_K1チャネル開口時間のヒストグラムは単一指数関数分布に従い, 閉口時間のヒストグラムの分布は, 2つの指数関数の和として近似できた. RBHIK1チャネルとnative I_K1チャネルのいずれにおいても単一電流の, 2/3のサブレベルが認められたが, それはRBHIK1チャネルの方により多く観察された. RBHIK1チャネル保持電位-140mVにおけるamplitude ヒストグラムは, 三峰性を呈し, それぞれ閉口状態, 完全開口状態, 2/3サブレベル状態を示した. RBHIK1チャネルとnative I_K1とは単一チャネル伝導度は, 比較的近似していたが, 開閉機構には差異が認められた. 単一の遺伝子を発現させたにもかかわらず内向き方向のサブレベルが観察されたことで, RBHIK1チャネルが3つの4量体から構成される可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0015-5691 |