培養心筋細胞におけるα_1 -アドレナリン応答性の経時変化
<目的>培養心筋細胞に対するα_1 -アドレナリン受容体刺激応答性の培養過程における変化を検討した. <方法>我々の方法に従い分離培養した新生仔ラット心筋細胞を用い, 培養第3日・第7日・第14日において実験を行った. α_1 受容体刺激による心筋細胞の変時作用をFotonic Sensorで観察し, Amersham kitにてα_1 受容体刺激時の(1,4,5)IP_3 産生を心筋細胞で検討した. また, 心筋細胞膜を用いてphospholipid(Folchらの方法)とcholesterol(Richmondの方法)の経時変化を調べた. さらに, α_1 受容体のBmax及びKdを[^^...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1992, Vol.100 (6), p.126-126 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | <目的>培養心筋細胞に対するα_1 -アドレナリン受容体刺激応答性の培養過程における変化を検討した. <方法>我々の方法に従い分離培養した新生仔ラット心筋細胞を用い, 培養第3日・第7日・第14日において実験を行った. α_1 受容体刺激による心筋細胞の変時作用をFotonic Sensorで観察し, Amersham kitにてα_1 受容体刺激時の(1,4,5)IP_3 産生を心筋細胞で検討した. また, 心筋細胞膜を用いてphospholipid(Folchらの方法)とcholesterol(Richmondの方法)の経時変化を調べた. さらに, α_1 受容体のBmax及びKdを[^^3 H]prazosinを用いて検討し, immunoblotting analysis(RM/1, AS/7, QL, GC/2, SW/1)によりG-proteinサブユニットの発現を検討した. <結果>一定の細胞密度で播種された培養心筋細胞が示す自動拍動は, 培養第3日から第7日の間にその拍動数が増加し, 非同期拍動が同期拍動へと変化した. しかし, 培養第3日と第7日の心筋細胞における筋線維走行に変化はみられなかった. Propranolol存在下における心筋細胞へのNE刺激は, 培養第3日では陽性変時応答, 第7日では陰性変時応答を示し, これら変時応答の変化はprazosin存在下で消失した. 培養第3日・第7日・第14日の心筋細胞膜におけるα_1 受容体のBmax,Kd値は増加傾向が見られたが有意な変化ではなかった. また, 細胞膜のphospholipid及びcholesterol値にも有意な変化は認められなかった. 細胞膜G-proteinαサブユニットの発現は, 培養第7日および第14日においてより明確に認められたが, βサブユニットは培養過程において変化しなかった. NE刺激による(1,4,5)IP_3 産生は培養第7日では認められたが, 第3日では検出されなかった. <結語>以上の結果より, 心筋細胞における自動拍動及びα_1 -アドレナリン受容情報伝達系は, 培養過程で変化すると考えられた. |
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ISSN: | 0015-5691 |