キサンチン誘導体の構造
テオフィリン(1,3-dimethylxanthine)は, 気管支拡張薬として喘息治療に広く用いられている. 我々は, キサンチン誘導体より新規な気管支拡張薬を得ることを目的として, 一連の3-アルキル-および1-メチル-3-アルキルキサンチンを合成し, それらの気管平滑筋弛緩作用, cAMP phosphodiestcrase(PDE)阻害作用および脂溶性との関係を検討した. 気管平滑筋の resting tone に対する弛緩作用は, キサンチン骨格3位アルキル基の延長に伴い, また1位メチル基の導入により, 著しく高まった. Low Km cAMP PDE に対する阻害作用も平滑筋弛緩...
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Veröffentlicht in: | 日本薬理学雑誌 1989, Vol.94 (3), p.256-256 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | テオフィリン(1,3-dimethylxanthine)は, 気管支拡張薬として喘息治療に広く用いられている. 我々は, キサンチン誘導体より新規な気管支拡張薬を得ることを目的として, 一連の3-アルキル-および1-メチル-3-アルキルキサンチンを合成し, それらの気管平滑筋弛緩作用, cAMP phosphodiestcrase(PDE)阻害作用および脂溶性との関係を検討した. 気管平滑筋の resting tone に対する弛緩作用は, キサンチン骨格3位アルキル基の延長に伴い, また1位メチル基の導入により, 著しく高まった. Low Km cAMP PDE に対する阻害作用も平滑筋弛緩作用と同様の傾向を示し, -log EC_50 値と-log Ki 値との間には良好な相関性が認められた. 一方, 脂溶性の指標となる分配係数 log PC と-log EC_50 値および -log Ki 値との間にもそれぞれ有意な相関関係が認められた. 以上より, キサンチン誘導体の平滑筋弛緩作用には, それらの cAMP PDE 阻害作用の寄与が大きいものと考えられる. また脂溶性が高いほど, 平滑筋や cAMP PDE への親和性が高まることが明らかとなった. このような知見は新規な気管支拡張薬の開発にあたり, 有用な情報を与えるものと考える. |
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ISSN: | 0015-5691 |