33. 閉塞性黄疸で発症し胸腔鏡で診断を確定したサルコイドーシスの1例(第139回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は31歳, 男性. 2011年に黄疸を主訴に来院し, 肝胆道系酵素の著明な上昇と腹部CT上肝内胆管の拡張を認めたため閉塞性疾患と診断した. ERCPを施行し, 総胆管の拡張に対しチューブ留置を行った. 膵管の狭窄や膵実質の腫瘤性病変は認めなかった. 胸腹部造影CTを追加したところ, 膵頭部背側に8cmの腫瘤と気管分岐部に内部壊死を伴う腫大リンパ節, 左肺底区に結節影と周囲に散在する粒状影を認めた. 肺門部のリンパ節腫大は認めなかった. 気管支肺胞洗浄液でのCD4/CD8比が1.7と上昇していたが, 血清ACEは正常値であった. QFT(R)陽性, ツ反強陽性から結核性リンパ節炎なども疑われ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2012/03/25, Vol.34(2), pp.199-200
Hauptverfasser: 佐々木, 基之, 渡部, 真人, 藤野, 昇三, 山浦, 真理, 金, 俊行, 小山, ひかり, 小林, 猛, 大林, 王司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は31歳, 男性. 2011年に黄疸を主訴に来院し, 肝胆道系酵素の著明な上昇と腹部CT上肝内胆管の拡張を認めたため閉塞性疾患と診断した. ERCPを施行し, 総胆管の拡張に対しチューブ留置を行った. 膵管の狭窄や膵実質の腫瘤性病変は認めなかった. 胸腹部造影CTを追加したところ, 膵頭部背側に8cmの腫瘤と気管分岐部に内部壊死を伴う腫大リンパ節, 左肺底区に結節影と周囲に散在する粒状影を認めた. 肺門部のリンパ節腫大は認めなかった. 気管支肺胞洗浄液でのCD4/CD8比が1.7と上昇していたが, 血清ACEは正常値であった. QFT(R)陽性, ツ反強陽性から結核性リンパ節炎なども疑われた. 触知したソケイ部リンパ節の生検でも診断は得られなかったため胸腔鏡下に縦隔リンパ節の生検を行ったところ, 非乾酪性類上皮肉芽腫を認め, サルコイドーシスと診断された. 黄疸で発症したサルコイドーシスの症例は稀と考え報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.34.2_199_6