3.異なる真菌種により再発を認め診断に気管支鏡が有用であったアレルギー性気管支肺真菌症の1例(第38回 日本呼吸器内視鏡学会北陸支部会)

症例は36歳, 女性. 16歳時より気管支喘息と診断, 21歳時には肺炎で入院加療を受けている. '98年10月, 31歳時にはペニシリウムによるアレルギー性気管支肺真菌症(ABPF)と診断され加療を受けていた. IgEは低値であり気管支鏡が診断に有用であった. その後症状は安定していた. '02年2月古い家屋で作業後しばしば喘息発作を来すようになった. 胸部CTでは左舌区を中心に気管支拡張所見, 浸潤影, 粘液栓子が認められABPFの再発が疑われたが, 末梢血好酸球数, IgEは低値であった. 気管支鏡では左舌区より褐色の分泌物および粘液栓子を認め, アスペルギルスが検出...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2004/07/25, Vol.26(5), pp.491
Hauptverfasser: 出村, 芳樹, 上坂, 太祐, 宮下, 晃一, 門脇, 麻衣子, 水野, 史朗, 飴島, 慎吾, 宮森, 勇, 石崎, 武志, 佐々木, 正人, 今村, 好章
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は36歳, 女性. 16歳時より気管支喘息と診断, 21歳時には肺炎で入院加療を受けている. '98年10月, 31歳時にはペニシリウムによるアレルギー性気管支肺真菌症(ABPF)と診断され加療を受けていた. IgEは低値であり気管支鏡が診断に有用であった. その後症状は安定していた. '02年2月古い家屋で作業後しばしば喘息発作を来すようになった. 胸部CTでは左舌区を中心に気管支拡張所見, 浸潤影, 粘液栓子が認められABPFの再発が疑われたが, 末梢血好酸球数, IgEは低値であった. 気管支鏡では左舌区より褐色の分泌物および粘液栓子を認め, アスペルギルスが検出された. Aspergollus flavusによるABPFと診断し, イトラコナゾール, ステロイドにて改善した. Rosembergの診断基準を常に満たさないが, 気管支鏡所見および粘液栓子採取が診断および治療方針決定に有用であると考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.26.5_491_3