右管状上葉切除術を行った気管支平滑筋腫の1例
気管支平滑筋腫は気管・気管支腫瘍の中でも希な疾患である. 今回, 右主気管支から上葉支にかけて発生した気管支平滑筋腫に対し, 管状上葉切除術を施行した1例を経験したので報告する. 〔症例〕64歳, 女性. 1999年2月下旬より咳嗽, 喀痰出現, 徐々に増悪. 4月当院受診. 初診時の胸部X-Pで右肺浸潤影が見られ, 肺炎の診断にて入院加療を行った. 浸潤影改善後も, 右肺門部に腫瘤影が残存したため精査を行った. 胸部単純X-PおよびCTでは右主気管支から上葉支にかけて径約15mmの腫瘤を認めた. 気管支鏡検査では右主気管支にポリープ状の腫瘤が見られ, 高度の狭窄を伴っていた. 上葉支の評価は...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2000, Vol.22 (3), p.70-70 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 気管支平滑筋腫は気管・気管支腫瘍の中でも希な疾患である. 今回, 右主気管支から上葉支にかけて発生した気管支平滑筋腫に対し, 管状上葉切除術を施行した1例を経験したので報告する. 〔症例〕64歳, 女性. 1999年2月下旬より咳嗽, 喀痰出現, 徐々に増悪. 4月当院受診. 初診時の胸部X-Pで右肺浸潤影が見られ, 肺炎の診断にて入院加療を行った. 浸潤影改善後も, 右肺門部に腫瘤影が残存したため精査を行った. 胸部単純X-PおよびCTでは右主気管支から上葉支にかけて径約15mmの腫瘤を認めた. 気管支鏡検査では右主気管支にポリープ状の腫瘤が見られ, 高度の狭窄を伴っていた. 上葉支の評価は困難であった. スネアによる切除生検を行ったが切除は腫瘍の一部にとどまった. 組織診にて平滑筋腫の診断が得られ, 6月18日, 右管状上葉切除術を施行した. 切除標本の病理組織所見では, 腫瘍は紡錘形細胞の束状増殖からなる平滑筋腫でSMA, HHF35染色陽性, S100染色陰性であった. 経過良好にて第22病日退院. 術後7ヵ月の現在, 吻合部に再発や狭窄は認めていない. |
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ISSN: | 0287-2137 |