本邦におけるマダニ類人体寄生例の概観―文献的考察―(8) 1941年~2005年のマダニ刺症例全貌
「抄録」1941~2005年に本邦で発生したマダニ類の人体寄生症例の報文を通覧して疫学的に検討した. 症例数は1,223例(男性517, 女性583, 性別不明123)である. 患者の都道府県別発生数では, 長野が360例(30.2%)で最も多かった. 患者は年間を通して各月に発生しており, 発生率は6月の29.6%をピークに, 94.2%の患者が4~9月に集中していた. 患者の年齢は, 1~92歳で, 60歳代の女性が10.3%で最も多かった. 虫体の寄生部位は, 眼瞼が9.4%で最も多く, 次いで腹部が8.2%, 頸部が7.9%の順で, 体幹部の寄生が45.7%(492例)を占めていた....
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Veröffentlicht in: | 川崎医学会誌 2012, Vol.38 (3), p.143-150 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「抄録」1941~2005年に本邦で発生したマダニ類の人体寄生症例の報文を通覧して疫学的に検討した. 症例数は1,223例(男性517, 女性583, 性別不明123)である. 患者の都道府県別発生数では, 長野が360例(30.2%)で最も多かった. 患者は年間を通して各月に発生しており, 発生率は6月の29.6%をピークに, 94.2%の患者が4~9月に集中していた. 患者の年齢は, 1~92歳で, 60歳代の女性が10.3%で最も多かった. 虫体の寄生部位は, 眼瞼が9.4%で最も多く, 次いで腹部が8.2%, 頸部が7.9%の順で, 体幹部の寄生が45.7%(492例)を占めていた. 患者がマダニの寄生を受けた場所は, 大多数が山岳地帯であった. 本稿では, 9歳以下の小児マダニ刺症189例(男児90, 女児98, 性別不明1)およびマダニ10個体以上の人体咬着例18例(男性8, 女性10)についても言及した. |
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ISSN: | 0386-5924 |