歯周組織再生過程に関する組織学的, 骨組織定量学的解析
歯周疾患は口腔内の歯周病原生細菌によって引き起こされる感染症であり, 一般的には, 破壊・吸収された歯周組織・歯槽骨の再生は困難であると考えられている. しかしながら, 歯周組織の再生を確実な治療法として確立するためには, 破壊された歯周組織がどのように再生されてくるのか, 歯周組織が再生に向かうときにどのような細胞が始動し, 修復・再生につながるのかを解析することが重要である. 本研究では, ラット上顎第一臼歯と第二臼歯の間に歯科矯正用ワイヤーを挿入・結紮することにより歯周疾患を誘導し, ワイヤー除去後の歯槽骨再生の有無と組織学的歯周組織の再生過程をマイクロCTによる骨組織定量学的, ならび...
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Veröffentlicht in: | Dental Medicine Research 2011/03/31, Vol.31(1), pp.35-40 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 歯周疾患は口腔内の歯周病原生細菌によって引き起こされる感染症であり, 一般的には, 破壊・吸収された歯周組織・歯槽骨の再生は困難であると考えられている. しかしながら, 歯周組織の再生を確実な治療法として確立するためには, 破壊された歯周組織がどのように再生されてくるのか, 歯周組織が再生に向かうときにどのような細胞が始動し, 修復・再生につながるのかを解析することが重要である. 本研究では, ラット上顎第一臼歯と第二臼歯の間に歯科矯正用ワイヤーを挿入・結紮することにより歯周疾患を誘導し, ワイヤー除去後の歯槽骨再生の有無と組織学的歯周組織の再生過程をマイクロCTによる骨組織定量学的, ならびに組織学的に解析を行った. マイクロCTによる解析で, ワイヤー結紮2週目に吸収されていた歯槽骨がワイヤー除去1週目には有意に再生することが示された. 組織学的解析によって, ワイヤー結紮2週目では, 付着上皮の断裂, 炎症性細胞浸潤, ならびに歯間水平線維の消失が認められたが, ワイヤー除去1週目では, 付着上皮の断裂の修復, 炎症性細胞浸潤の減少, ならびに歯間水平線維と歯槽骨の再生が認められた. これらの結果から, 本実験系が歯周疾患再生を検索するのに有効であることが示唆された. |
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ISSN: | 1882-0719 2186-540X |
DOI: | 10.7881/dentalmedres.31.35 |