脳血管攣縮後の出血性脳梗塞
脳動脈瘤破裂後のクモ膜下出血患者の予後を決定する重要な因子の一つに, 脳血管攣縮後がある. 脳血管攣縮後の脳梗塞は大部分は貧血性梗塞であり, 出血性梗塞となることはまれであるとされている2, 8). しかし, 近年, 脳血管攣縮に対し人為的高血圧療法1, 3, 4, 9, 11, 15, 17)が行われるようになり, 人為的高血圧療法後に出血性梗塞が認められたという報告もみられる5, 13, 19). 自験例において脳血管攣縮後の出血性梗塞についての臨床的検討を行うとともに, 血圧管理の面からその出現をいかに予防すべきかについて考察を加え, 報告する. II 対象および方法 CT導入後, 19...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1987, Vol.27 (2), p.83-89 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脳動脈瘤破裂後のクモ膜下出血患者の予後を決定する重要な因子の一つに, 脳血管攣縮後がある. 脳血管攣縮後の脳梗塞は大部分は貧血性梗塞であり, 出血性梗塞となることはまれであるとされている2, 8). しかし, 近年, 脳血管攣縮に対し人為的高血圧療法1, 3, 4, 9, 11, 15, 17)が行われるようになり, 人為的高血圧療法後に出血性梗塞が認められたという報告もみられる5, 13, 19). 自験例において脳血管攣縮後の出血性梗塞についての臨床的検討を行うとともに, 血圧管理の面からその出現をいかに予防すべきかについて考察を加え, 報告する. II 対象および方法 CT導入後, 1978年1月から1983年12月の間, 当科および当科関連病院に入院し, 発症2週間以内にCTの施行されたanterior circulationの破裂脳動脈瘤症例は261例であるが, このうち致命的発作例, 手術手技に問題のあった症例, 経過追跡の不十分であった症例40例を除いた221例を対象とした. 脳動脈瘤の発生部位は, 前交通動脈79例, 内頸動脈84例, 中大脳動脈58例であった. 血管攣縮による経時的な病態変化の把握は, 神経学的検査, 脳血管撮影, CT(EMI-1010)によった. |
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ISSN: | 0470-8105 |