Ependymal cystの1例

症例は11ヵ月男児. 頭囲拡大と右上肢不全麻痺を主訴に来院. 来院時頭囲54.5cm. 頭蓋単純撮影にて頭蓋の非対称を認め, CTにて, 左前頭頭頂後頭葉から正中線を越えて右頭頂葉に広がる, 巨大なlow density areaを認めた. また, 四丘体槽にも別のlow density areaを認めた. Metrizamide注入後のCTから, 嚢胞と脳室とは非交通性であることがわかった. 血管撮影では, 両側前大動脈の右方偏位および離開, 左中大脳動脈各分枝の著明な伸展などがみられた. 嚢胞内容液は水様透明で髄液と同じと思われた. 嚢胞と脳室またはクモ膜下腔との間に交通をつけるため手術を...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Neurologia medico-chirurgica 1982, Vol.22 (suppl), p.78-78
Hauptverfasser: 森本正, 金子美紀子, 西川亮, 大野恒男, 馬杉則彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は11ヵ月男児. 頭囲拡大と右上肢不全麻痺を主訴に来院. 来院時頭囲54.5cm. 頭蓋単純撮影にて頭蓋の非対称を認め, CTにて, 左前頭頭頂後頭葉から正中線を越えて右頭頂葉に広がる, 巨大なlow density areaを認めた. また, 四丘体槽にも別のlow density areaを認めた. Metrizamide注入後のCTから, 嚢胞と脳室とは非交通性であることがわかった. 血管撮影では, 両側前大動脈の右方偏位および離開, 左中大脳動脈各分枝の著明な伸展などがみられた. 嚢胞内容液は水様透明で髄液と同じと思われた. 嚢胞と脳室またはクモ膜下腔との間に交通をつけるため手術を行い, 術後のCTで嚢胞の縮小, 第三脳室および左側脳室の出現をみたが, 代わりに大量の硬膜下液貯留が生じた. しかし臨床的には右上肢不全麻痺の改善をみ, 患児は退院した. なお, 嚢胞壁は一層の線毛立方上皮で覆われ, 多数の小血管の存在を認めた.
ISSN:0470-8105