「最近の歯科におけるレーザーの応用」の特集によせて
歯科領域におけるレーザーの応用範囲は, 軟組織の切開, 凝固など外科的用途のみならず, 歯牙硬組織の切削をはじめ抜髄や感染根管治療といった歯髄処置を含む広義での齲蝕治療, また慢性疾患であり成人病の一つとされる歯周病の治療, さらに齲蝕予防や, 口内炎, 象牙質知覚過敏症, 顎関節症などの疼痛緩和・治癒促進など多岐にわたる. 狭小な口腔内に軟組織と硬組織が混在する領域において, レーザーの波長特性を最大限生かしつつ, 照射条件や照射方法を工夫することにより, より多くの症例に対応している. 現在使用されている代表的なレーザーは, 炭酸ガスレーザー, 半導体レーザー, Nd:YAGレーザーおよび...
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Veröffentlicht in: | 日本レーザー医学会誌 2016-04, Vol.37 (1), p.36-36 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 歯科領域におけるレーザーの応用範囲は, 軟組織の切開, 凝固など外科的用途のみならず, 歯牙硬組織の切削をはじめ抜髄や感染根管治療といった歯髄処置を含む広義での齲蝕治療, また慢性疾患であり成人病の一つとされる歯周病の治療, さらに齲蝕予防や, 口内炎, 象牙質知覚過敏症, 顎関節症などの疼痛緩和・治癒促進など多岐にわたる. 狭小な口腔内に軟組織と硬組織が混在する領域において, レーザーの波長特性を最大限生かしつつ, 照射条件や照射方法を工夫することにより, より多くの症例に対応している. 現在使用されている代表的なレーザーは, 炭酸ガスレーザー, 半導体レーザー, Nd:YAGレーザーおよびEr:YAGレーザーの4種類で, 2000年以降, その機種はほとんど変わらないが, 装置の小型化, 低価格化が進んでいる. 毎年, 約2000台弱の歯科用レーザーが販売され, その台数は炭酸ガスレーザーが約55%, Er:YAGレーザーが約25%, 半導体レーザーが12%, Nd:YAGレーザーが7%という割合になっている. 近年は, 保険収載となったEr:YAGレーザー(「う蝕歯無痛的窩洞形成加算」「手術時歯根面レーザー応用加算」)の普及率が目ざましい. 今回, 「最近の歯科におけるレーザー応用」というタイトルで歯科におけるレーザーの応用を紹介するが, 本特集は, 「歯科におけるレーザー応用の現状」25巻2004年, 「歯科における最新レーザー治療-Er:YAGレーザーの応用-」32巻2011年に続き, 私が担当する3回目の特集になる. 前回の特集では, Er:YAGレーザーに絞って特集を組んだが, 今回は, 歯科領域の各分野におけるレーザーの応用を再び紹介する. 特に, 研究・臨床面とも成熟し, 再び注目を浴びている口腔外科領域でのレーザー応用を中心に選んだ. また, 過去の特集ではなかった, 歯科領域におけるレーザー加工の応用と歯科矯正領域におけるレーザーの応用に関しても取り上げた. 本特集が歯科領域にとどまらず, 多くの読者の参考になれば幸いである. |
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ISSN: | 0288-6200 |