T-PAS+(R)またはビカネイト輸液を血小板保存液 (PAS) として成分採血装置Trima Accelで採取したPAS置換血小板の品質の比較

血漿の一部を血小板保存液(Platelet Additive Solution: PAS)と置換したPAS置換血小板(PAS-PC)は, 残存血漿濃度が概ね20%から35%で, 輸血後のアレルギー性輸血副作用の発生率が低いなど有用性が報告されている. 本研究では, 成分採血装置Trima Accelを用いて, 10単位相当のPAS-PCが採取できるか検討した. 採血目標を最終容量200ml, 総血小板数2.5×1011/bag, 残存血漿濃度35%に設定して延べ10例の採取を行った結果は, 平均(範囲)で, 容量が197ml(194~201), 総血小板数が2.69×1011/bag(2.49...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2017-12, Vol.63 (6), p.780-787
Hauptverfasser: 小野寺秀一, 金子祐次, 小池敏靖, 宮島晴子, 森山理恵, 茶谷真, 西谷祐三子, 平山順一, 柴田玲子, 柴雅之, 永井正, 佐竹正博, 田所憲治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:血漿の一部を血小板保存液(Platelet Additive Solution: PAS)と置換したPAS置換血小板(PAS-PC)は, 残存血漿濃度が概ね20%から35%で, 輸血後のアレルギー性輸血副作用の発生率が低いなど有用性が報告されている. 本研究では, 成分採血装置Trima Accelを用いて, 10単位相当のPAS-PCが採取できるか検討した. 採血目標を最終容量200ml, 総血小板数2.5×1011/bag, 残存血漿濃度35%に設定して延べ10例の採取を行った結果は, 平均(範囲)で, 容量が197ml(194~201), 総血小板数が2.69×1011/bag(2.49~3.00), 残存血漿濃度が35.0%(33.0~36.2)と, 設定に沿ったPAS-PC採取が可能であった. また, T-PAS+またはビカネイト輸液をPASとして用いて, 同一ドナーから採取したPAS-PCの品質をday7まで比較したところ, T-PAS+添加群ではday7まで製剤の品質を良好に維持できた. 一方で, ビカネイト輸液添加群ではT-PAS添加群と比べて製剤のpHが7.7以上と高値を示し, day7においては, グルコースの枯渇がみられ, 球状化血小板の割合もより高かった.
ISSN:1881-3011