S-7. 当院における緊急輸血の現状

【はじめに】当院は病床数810床で, 3次救急の救急救命センターを有する. 2007年4月から病院に電子カルテが導入され, それに伴い輸血もオーダリング化された. また, 院内の輸血マニュアルに緊急輸血の対応について記載し, 電子カルテ上にも緊急輸血の際の対応手順を掲載した. 今回, 2007年4月から2008年9月までの間に当院で行なわれた緊急輸血の状況について報告する. 【結果】2007年4月から2008年9月までに当院で行なわれた緊急輸血の件数は19件で, 時間帯は日勤時が6件, 時間外が13件であった. そのうち, O型を未交差で輸血したのは7件, 同型を未交差で輸血したのは14件(2...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2009, Vol.55 (1), p.74-75
Hauptverfasser: 浜田麻由子, 吉田優子, 浜井明子, 彼谷裕康
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【はじめに】当院は病床数810床で, 3次救急の救急救命センターを有する. 2007年4月から病院に電子カルテが導入され, それに伴い輸血もオーダリング化された. また, 院内の輸血マニュアルに緊急輸血の対応について記載し, 電子カルテ上にも緊急輸血の際の対応手順を掲載した. 今回, 2007年4月から2008年9月までの間に当院で行なわれた緊急輸血の状況について報告する. 【結果】2007年4月から2008年9月までに当院で行なわれた緊急輸血の件数は19件で, 時間帯は日勤時が6件, 時間外が13件であった. そのうち, O型を未交差で輸血したのは7件, 同型を未交差で輸血したのは14件(2件重複)であった. 使用場所は救急救命センターが17件, 手術室が1件, 心カテ室が1件であった. 緊急輸血が行なわれた疾患は, 消化管出血が13件, 交通外傷2件, 動脈瘤破裂1件などであった. このうち, 救命できなかった症例は4件, 後日死亡が4件, 救命できた症例は11件であった. 【考察】電子カルテ導入とともに, 緊急輸血の手順をマニュアルとして定めたことで, 以前より緊急輸血を行なう症例が増加した. 緊急で輸血が必要な際に速やかに準備できる体制が整ってきていると考えられるが, 緊急輸血の判断が適切であったかどうかの検討はまだ不十分であるので, 今後さらに検討を行なっていきたい.
ISSN:1881-3011