福岡県輸血療法委員会合同会議について

「目的」福岡県では, 県内医療機関の血液製剤使用の適正化を推進するため昭和61年に「血液製剤使用適正化ガイドライン」が出され, 以来, 血液センターは県薬務課, 大学病院輸血部と協力して輸血懇話会, 輸血用血液担当者打合会, 血液製剤使用に関わる懇談会などを開催してきた. しかしながら, 会合への出席は検査技師や看護婦が大多数を占め, 実際に輸血を担当する, 或いは指示する医師の参加は少なく, 一部の施設に限られていた. また, 輸血療法委員会が設置してある医療機関でも, その運用, 内容, 開催回数などにも大きな隔たりがあり, 他の施設の輸血療法委員会の活動状況についての情報が極端に不足して...

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Hauptverfasser: 棚町博文, 松浦香陽, 藤木孝一, 前田義章, 稲葉頒一, 天本義孝, 住吉孝之
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」福岡県では, 県内医療機関の血液製剤使用の適正化を推進するため昭和61年に「血液製剤使用適正化ガイドライン」が出され, 以来, 血液センターは県薬務課, 大学病院輸血部と協力して輸血懇話会, 輸血用血液担当者打合会, 血液製剤使用に関わる懇談会などを開催してきた. しかしながら, 会合への出席は検査技師や看護婦が大多数を占め, 実際に輸血を担当する, 或いは指示する医師の参加は少なく, 一部の施設に限られていた. また, 輸血療法委員会が設置してある医療機関でも, その運用, 内容, 開催回数などにも大きな隔たりがあり, 他の施設の輸血療法委員会の活動状況についての情報が極端に不足していた. このような事態を改善する目的で県薬務課, 日本輸血学会九州支部と血液センター三者の協議により, 各施設の輸血療法委員会の情報交換の機会を設け, 併せて輸血療法委員会がまだ設置されていない施設にも参加を促すようにした. 「方法」平成9年より毎年1回三者の共催で, 県内50の医療機関(委員会設置有:30, 無:20)の輸血療法委員会の長(医師), 輸血取扱担当者(薬剤師, 検査技師ほか)に県より出席を要請し, 合同会議を開催するようにした. 「結果」この合同会議により, 他施設との間で情報を共有することができ, 日常業務の改善と使用適正化の推進に役立っている. また, 薬務課からの出席要請により実際の輸血を担当する責任医師の参加が増加し, この会議によって各施設の委員会が活性化して効果的な運営が行われるようになりつつある.
ISSN:0546-1448