化学発光免疫測定法(PRISM)による献血者のHBVスクリーニング

【目的】 PRISMのHBs抗原検査にHBc抗体(PRISM anti-HBc)及びHBs抗体(PRISM anti-HBs)検査を加えた, 献血者PRISMHBVスクリーニングシステム(PRISMシステム)を確立するため, 献血者検体を用いてアルゴリズムの設定について検討を行った. 【方法】 1)当センター製HBVDNA陽性パネル87例を用いて, PRISMシステム(HBsAg, anti-HBc, anti-HBs)のスクリーニングに関するアルゴリズムについて検討した. 2)献血者検体6,997例について, PRISMシステムと現行HBVシステムとの同時並行検査を行い, PRISMアルゴリ...

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Hauptverfasser: 加藤俊明, 岸本信一, 伊原弘美, 佐藤進一郎, 酒谷真一, 佐藤しのぶ, 山田徹, 池田久實, 関口定美
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】 PRISMのHBs抗原検査にHBc抗体(PRISM anti-HBc)及びHBs抗体(PRISM anti-HBs)検査を加えた, 献血者PRISMHBVスクリーニングシステム(PRISMシステム)を確立するため, 献血者検体を用いてアルゴリズムの設定について検討を行った. 【方法】 1)当センター製HBVDNA陽性パネル87例を用いて, PRISMシステム(HBsAg, anti-HBc, anti-HBs)のスクリーニングに関するアルゴリズムについて検討した. 2)献血者検体6,997例について, PRISMシステムと現行HBVシステムとの同時並行検査を行い, PRISMアルゴリズムの検証を行った. PRISMHBsAg又はPRISManti-HBc(原液法)の何れかで最終的に検査陽性と判定された検体については, PCR法によるHBVDNA検査を実施した. 【結果】 1)HBVDNA陽性パネルを用いて設定した, 暫定的なPRISMHBVアルゴリズムは, 以下のように87例全てのDNA陽性パネルを陽性と判定できた. -PRISMHBsAg陽性:59例 -PRISManti-HBc希釈法(希釈倍率32倍)陽性かつPRISM anti-HBs陰性又は弱陽性(S/CO 7.0未満):28例 2)献血者検体6,997例を用いた検討で, 現行HBVシステムは125例(1.79%)が陽性と判定された. 一方, PRISMHBVアルゴリズムで陽性と判定された検体は155例(2.22%)であった. この155例中25例がHBVDNA陽性であり, これらは現行HBVシステムでも同様に陽性と判定された. これらの2種類の検査システムで乖離した検体は, すべてHBVDNAが陰性であった. 【結論】 PRISMシステムによる献血者HBVスクリーニングは, 現行HBVシステムとほぼ同様の陽性率を示し, HBVDNA陽性検体の検出率も同じであった. これらの結果はPRISMシステムに適正なアルゴリズムを設定することにより献血者HBVスクリーニングの導入が可能と考えられた.
ISSN:0546-1448